YouTubeチャンネル『競馬オタク』でお馴染みの坂上明大氏による南関東4競馬場の重賞予想です。血統を絡めた過去の好走馬考察に加え、最終的な予想印、本命馬の根拠をレース前日に披露いたします。
今回の対象レースは9/11(木)の川崎・若武者賞。発走時刻は20時10分です。
~実力重視の2歳重賞~
2018年に準重賞に、2023年にはSⅢに格上げされた2歳重賞・若武者賞。上位2頭にはSII・鎌倉記念への優先出走権が付与されるため、今後の大舞台に向けても要注目の一戦です。
能力差が大きいメンバー構成、かつ2ターンのメジャーなコースでもあるため地力が結果に直結しやすい一戦で、過去10年の勝ち馬のうち9頭が3番人気以内。また、3着内馬30頭中27頭が5番人気以内でもあり、人気薄の穴馬を狙う場合も過小評価された素質馬を狙うのがベターでしょう。
ちなみに、過去10年の勝ち馬10頭中7頭は馬体重480kg以上の大型馬。昨年は馬体重500kg以上の馬が馬券圏内を独占しており、馬体重も現時点での地力を評価する重要な材料となります。
~主流血統+〇〇がベスト!~
前述の通り、能力差が大きい重賞だけに適性よりも馬の格が問われやすく、血統面でも格の高いサンデーサイレンス内包馬が有力。過去10年の馬券圏内馬30頭中19頭がサンデーサイレンスの血を持つ馬で、血筋のしっかりとした馬を狙うのは世代限定重賞らしい血統傾向といえそうです。
その中でも注目したいのはRobertoの血を併せ持つ馬。同馬は立ち肩の機動力型を出しやすい種牡馬だけに川崎競馬場を得意とする馬が多く、過去10年の5番人気以下の好走馬5頭中3頭がRobertoの血を内包。格の高い血統、かつRobertoからコース適性を高めた馬が若武者賞で狙いたい配合馬です。
◆Roberto
2017年1着ゴールドパテック:母父ブライアンズタイム
2017年2着ベニアカリ:父タイムパラドックス
2017年3着パパドプロス:父エスポワールシチー
2019年1着インペリシャブル:父エスポワールシチー
2020年1着ピースフラッグ:父アーネストリー
2020年3着トーセンブライアン:父トーセンブライト
2021年1着ノブレスノア:Robertoの3×5
2021年2着タツノエクスプレス:母父コマンダーインチーフ
2021年3着メンタイマヨ:母父シンボリクリスエス
2022年2着ウインドフレイバー:Robertoの6×4・5
2023年2着パンセ:父ゴールドアクター
2024年3着プレミアムハンド:母父Uncle Mo
~LyphardやDanzigのFair Trial的機動力~
ほかでは、LyphardやDanzigの血を持つ馬にも注目。これらはFair TrialというLady Juror直仔の血を内包しており、Nureyev≒Sadler's WellsやBlushing Groom、ネオユニヴァースなどもFair Trialの血を内包した機動力型の血統です。
50年以上前に生まれた競走馬であるため、キタサンブラックやジェンティルドンナのように同血脈を増幅する仕掛けは必要ですが、現在でも小回り適性を上げる有効な配合パターンであることは変わりありません。
◆Lyphard
2015年1着アンサンブルライフ:父ダンシングブレーヴ
2015年2着リュウノファンタジ:父マイネルラヴ
2016年1着ラペルドゥリデュ:母父モガミ
2017年2着ベニアカリ:父タイムパラドックス
2019年2着オニキリマル:母母父バブルガムフェロー
2020年1着ピースフラッグ:母母父ダンシングブレーヴ
2020年3着トーセンブライアン:母母母父Lyphard
2021年2着タツノエクスプレス:母父コマンダーインチーフ
2022年2着ウインドフレイバー:父マクフィ
◆Danzig
2015年1着アンサンブルライフ:父アジュディケーティング
2015年2着リュウノファンタジ:母母父Danzig Connection
2016年3着サイバーエレキング:母父アグネスデジタル
2017年2着ベニアカリ:母父Exceed And Excel
2020年1着ピースフラッグ:父アーネストリー
2020年3着トーセンブライアン:母母父デインヒル
2022年2着ウインドフレイバー:父マクフィ
2023年2着パンセ:父ゴールドアクター
2024年1着ベアバッキューン:父モズアスコット
2024年2着ゴールドモーニン:父モーニン
2024年3着プレミアムハンド:母父Uncle Mo
【若武者賞の最終見解】
