プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回のテーマは「秋華賞の展望」です。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
──今回は秋華賞の展望をお願いします。いつものようにポイントから教えてください。
双馬:今年は良いローテの馬が少ないので、実力を取るか、ローテを取るかがポイントになります。あとは京都の開幕2週目で時計が速くなるでしょうから、馬場適性と枠順も重要になります。
──今年の京都芝は3か月連続開催に耐えられるように造られてそうですもんね。
双馬:良馬場なら1分57秒台が出てもおかしくないでしょうね。今年行われた京都芝2000mの重賞は鳴尾記念とマーメイドSの2レースですけど、どちらも1分57秒2の決着でしたから。ペースが落ち着いたとしても1分58秒台は出るでしょう。
<開幕週後の追加取材>
開幕週は雨の影響かもしれませんが、想定より高速馬場ではありませんでした。それを踏まえると1分57秒台後半から1分58秒台になりそうです。
──では、上位人気馬の解説を1頭ずつお願いします。まず、オークスを勝ったチェルヴィニアはいかがでしょうか。
双馬:今回はハービンジャー産駒が苦手とする短縮ローテになりますが、チェルヴィニアはアルテミスSで短縮をこなした実績がありますから、ローテに関してはそこまで大きなマイナスはないと思います。
また、オークスのペースが速かったというのも重要です。1000m通過が57秒7で、後方にいたチェルヴィニアも60秒以内では追走しているんです。今年の秋華賞は逃げ馬がセキトバイーストぐらいしかいないので、オークスと同じくらいのペースになる可能性があります。そうなると、追走のツラさがない分、短縮が短縮の意味をなしません。
──追走ペースは同じで距離は短くなるから、むしろ楽に感じるかもしれないってことですね。
双馬:そうですね。桜花賞のようによほど不利な枠に入らなければ力を発揮できると思います。絶対的ではないけど最上位という評価です。
──オークス2着のステレンボッシュはどうでしょうか。