─今週は2歳戦診断をお願いします。昨年までは大ボリュームでお送りしましたが、今年は特に大事なレースに絞って解説していただく形にしようと思います。
双馬) わかりました。「世間の評価とギャップがあるレースを覚えておきましょう」というのがもともとのコンセプトですから、そういうレースだけでも十分役立つと思います。一応、誰が見てもわかるようなハイレベルレースも取り上げますけど、馬券につながるのは世間とのギャップがあるレースのほうだと思ってください。
新馬戦はS~Eのレベル判定をしていますが、今回からC+とC-を追加しました。プラスがついているのはBにしようか迷ったレース、マイナスがついているのはDにしようか迷ったレースです。
<レベル判定の基準>
S: 重賞級の馬が複数存在
A: 重賞級の馬+オープン級の馬が存在
B+:オープン級+1勝クラスを勝てそうな馬が存在
B: 1勝クラスを勝てそうな馬が複数存在
C+:Bに近いC
C: 平均的なレベル。数頭は勝ち上がれる
C-:Dに近いC
D: 低レベル、勝ち上がる馬少ない
E: 低レベル、2着以下が勝ち上がる確率は低い
<レベル判定についての注意点>
双馬) 同じCでも、関東のCと関西のCでは、関西のCのほうを上に見ています。たとえば、BにするかCにするかは1勝クラスで勝てそうかどうかを基準に判定しているので、関西で1勝クラスを勝つレベルと、関東で1勝クラスを勝つレベルは違うというわけです。
─関西馬のほうが強いという大前提があるわけですね。
双馬) 1勝馬の価値も関西と関東でだいぶ違いますし、同じCのレースでも関東の4着と関西の4着は同じではありません。そういう常識的な強弱があると思ってください。
─小倉は関西という扱いでいいですか?
双馬) 関西馬の頭数が多いですからね。単純に関西馬が何頭出走しているかで考えればいいです。
同じように芝の距離カテゴリーにも差があります。芝1200m、芝1400mのCよりも芝1600m以上のCのほうがレベルが高いと思ってください。だいたい強い馬を芝1200m、芝1400mからデビューさせることは少ないですからね。もちろん、規格外の馬がいたら、ちゃんとここで紹介します。
─芝だけですか?
双馬) ダートは短い距離でもレベルが高いレースがあるので、距離カテゴリーの差は芝だけで考えればいいと思います。
先ほど言ったように、世間のイメージとのギャップが大事です。「関東の芝1200mなのにレベルが高いな」とわかったときに初めてその情報が役立つわけです。逆に、「平均よりものすごくレベルが低いな」というのも役立つわけです。低レベルの新馬戦で好走した馬が人気になっている未勝利戦はおいしいですからね。
─レベルの高いレースがわかっても、ほとんどの人がそれに気付いていたら人気になっておいしくないですもんね。
双馬) はい。あと、いつも言っていた「ダート替わりに期待」などは、スマート出馬表でチェックしてください。双馬メモに「馬場」と書いてある馬が、ダート替わり・芝替わりで期待できる馬です。
─わかりました。それでは診断をしていきましょう。
※レベル判定のリストは最下部に掲載しております。
▼ピックアップレース(1)
7/3 函館5R 2歳新馬 芝1800良
勝ち馬:シーウィザード
評価:B
双馬) ドスローで2ハロンだけの競馬だったので、能力を的確に測れたわけではないんですが、函館芝1800mの平均よりは出走メンバーのレベルが高かったと思います。シーウィザードが過小評価されるようなら狙ったほうがいいでしょう。シーウィザードの父は新種牡馬のビーチパトロールですけど、現役時の実績通り芝馬を多く出しそうですね。
2着ルクスグローリアは、デビューしたサトノダイヤモンド産駒のなかでは一番だと思います。ただ、その馬がキレ味負けしてしまったので、サトノダイヤモンドはキレ味よりも持続力寄りという可能性が再浮上しています。
▼ピックアップレース(2)
7/9 福島2R 2歳未勝利 芝1800良
勝ち馬:ゴッドファーザー
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双馬毅
2008年春から某キャッシングの5万円を原資に馬券生活をスタート。今井雅宏、亀谷敬正の熱心な読者でもあり、「彼らの理論を読めば、年に2000万は楽に勝てる」を実証した人物でもある。ここ数年は1000万単位で勝つ年もザラとなっている。サイト『競馬放送局』にて週末の勝負予想を公開中。