プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回のテーマは「短距離における差し馬の狙い方」です。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
双馬: 今回は先日行われたオーシャンSの話をしたいと思います。
──15番人気のディヴィナシオンを本命にして、馬連371倍を的中されていましたね。
双馬: 『競馬放送局』で公開した予想では以下のような印を打ちました。
【3/4(土) 中山11R 双馬の印】
◎1.ディヴィナシオン
○6.ジュビリーヘッド
▲15.ジャスパージャック
△2.ナランフレグ
×9.ヴェントヴォーチェ
ディヴィナシオンの推奨理由を話せば、「芝短距離における差し馬の狙い方」の解説にもなると思います。
──それは面白そうですね。是非お願いします。
双馬: ディヴィナシオンの近2走は明らかに不利でした。『スマート出馬表』の双馬メモを見てもらえればわかりますが、ラピスラズリSは先行決着のなか大外を回して「展開不利」、カーバンクルSも内前有利の馬場で大外を回して「枠不利」に判定しています。
さらに遡ると、北九州記念は当コラムの「クセ強レース」で取り上げたように極端に内有利でした。
──北九州記念は双馬さんが1枠1番のボンボヤージ(16番人気)を本命にして当てたレースなので覚えています。外伸び馬場なのに、ほとんどの馬が外を回したことで逆に内有利になったんですよね。
双馬: そのときディヴィナシオンは大外を回して0.6秒差の8着でした。3着とは0.4秒差まで詰めて来ていますから、僕はこの時点で重賞で通用する能力があると思っていました。
──確かに、第68回の北九州記念の解説に「8着ディヴィナシオン、9着ザイツィンガー、10着ファストフォース、17着ジャンダルムも外を回しているので、重賞で巻き返す可能性がある」と書いてあります。その後、ファストフォースはセントウルSで6番人気2着、ジャンダルムはスプリンターズSで8番人気1着ですからね。それがわかっていればディヴィナシオンを狙うのは難しくないわけですね。
▼参考記事
【第68回】秋競馬の馬券に活きる!! 今夏のクセ強レース5選/双馬毅の“ローテ×血統”錬金術
双馬: 近4走のなかで敗因がわからなかったのはオパールSぐらいです。他は不利がありながら良いところまて来ていますから、いつか重賞で穴をあけるだろうと思っていました。まさか15番人気まで人気を落とすとは思いませんでしたけどね。
──でも、オープンやリステッドで2桁着順に負けていますからね。そんな馬を重賞で評価するのは簡単ではないですよ。
双馬: そこがポイントなんです。実は、ディヴィナシオンは重賞だからこそ狙える馬だったんですよ。それこそが今回話そうと思った「芝短距離における差し馬の狙い方」です。
──どういうことですか?