プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回はNHKマイルC、オークス、日本ダービーを振り返ります。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
双馬: 今週はNHKマイルC、オークス、ダービーという3つの3歳G1についてお話しします。それぞれにクセも出たので、今後の古馬との対戦でどのように扱うべきかを考えていきたいと思います。
──現3歳世代がどれくらい通用するかがわかれば、馬券的に有利になりそうですね。
【NHKマイルC】
双馬: 今年のNHKマイルCは雨が降って稍重になり、その上ペースも速かったので外伸びになりました。
結論から言うと、この世代のマイル路線のレベルはかなり低いと思います。雨が降っていたとはいえ、こんなにタイムが遅くなるほどの馬場ではありませんでした。
ウンブライルが勝ちに等しい2着でしたけど、ウンブライルは桜花賞に出走できていたら5着に入ればいいほうだと思っていた馬です。同じく桜花賞に出走できなかったモリアーナも扉に突進し出遅れながらも6着まで来ていました。つまり、展開さえ向けばそれくらい走れるレベルでした。たぶんシャンパンカラーがレベルの高い今年の安田記念に出れば惨敗すると思います(取材後、14着に敗退)。
──これを覚えておけば夏競馬に活かせそうですね。
双馬: はい。前走G1を使った3歳馬ということで過剰人気する馬が出てきますから。古馬と一緒に走るオープンクラスでは厳しいと思います。例年、NHKマイルCから芝1200路線に向かう馬が活躍するんですけど、そういうのも期待できないくらいですね。
ただ、カルロヴェローチェだけはオープンクラスで通用するかもしれません。短縮で好走した後の延長と、ローテが最悪だったのに5着まで走れましたから。
──一応、不利があった馬を挙げてもらっていいですか?