プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回は「夏のクセ強レース」を解説します。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
双馬: 今回は夏競馬でクセが強かったレースを紹介しようと思います。これを押さえておくと危険な人気馬や穴をあけそうな馬が見えてきます。キーンランドCにつながるレースもあるので、是非参考にしてください。
──ひとつずつ解説をお願いします。
双馬: まず、全体的に馬場のクセが強かった札幌ダート1700mを取り上げたいと思います。
今開催の札幌ダートは本当に傾向がわかりやすくて、とにかく逃げ馬が来ません。ダートコースで逃げ馬の勝率が6%というのは異常です(集計期間:7月22日~8月13日)。
このデータは途中から逃げている馬も含まれていますが、初角1番手にすると勝った馬は1頭しかいません。
ちなみに、その1頭も不良馬場で大逃げを打てた馬です。なので、普通に逃げて勝った馬は1頭もいません。24頭逃げて1頭も勝てないダートコースなんてどう考えても異常ですよね。
──確か、昨年も同じことをおっしゃっていましたよね?
双馬: 今年はさらに傾向が強いですね。
──原因はなんだと思いますか?
双馬: それがよくわからないんです。コース的特徴なのか、今入れている砂がそういう砂なのか。でも、この傾向は最終週まで続くと思いますし、来年は開幕週から意識したほうがいいかもしれません。
逃げ馬が来ないというのがわかっているだけで、予想の組み方としてはかなり楽になります。特に、内枠の先行馬が人気になっていたら消せるわけですから。
実際、先行した馬の枠番別成績を見ても内枠の成績は良くありませんでした。
ただ、脚質に関係なく内枠の成績が良くないので、内を通ること自体が不利と言ったほうが正しいのかもしれません。
──実際にこの傾向が顕著だったクセ強レースを教えてください。