プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回のテーマは安田記念の展望です。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
──今回は安田記念の展望をお願いします。今年は香港馬2頭の参戦で盛り上がりそうです。
双馬:どちらも香港で戦ったら日本馬が勝てないような強い馬ですからね。その2頭が東京の馬場でどうかというのがポイントでしょうね。
──まずは、香港馬に対する見解から聞かせてください。
双馬:ロマンチックウォリアーは中距離が主戦場なので、今回は短縮ローテになります。最後にマイルを走ったのは昨年1月の香港スチュワーズC(GI)で、1番人気で2着に負けているんですけど、あのゴールデンシックスティに0.1秒差ですからね。この結果から見ると、短縮ローテが悪いということはないと思います。
速い馬場への対応については、母父がStreet Cryで母母父がシングスピールなので、むしろ速い方が向くんじゃないかなと思います。雨で重い馬場になるほうがロマンチックウォリアーにとっては嫌かもしれません。ローテ的にも馬場的にも問題ないので、上位評価をすべきです。
ヴォイッジバブルは今年の香港スチュワーズC(GI)の勝ち馬で、こちらもトップレベルの馬ですね。母父Rahy、母母父Red Ransomですから、日本で走ってもおかしくない血統です。
戦績を見ると、短縮よりも延長や同距離の方が好走しています。これは延長種牡馬・Red Ransomの影響が強く出ているからでしょう。なので、短縮ローテだった前走よりも同距離になる今回の方が走りやすいローテになります。
ローテも、東京の馬場も問題なくて、こちらは雨が降って馬場が重くなるのも問題ありません。追走ペースが極端に速くなることだけが嫌ですね。
──ヴォイッジバブルは過小評価されそうな感じがしますよね。
双馬:ロマンチックウォリアーと同じくらい強いと思いますけど、2~3着が多いので地味な印象ですよね。
──香港のマイル路線はゴールデンシックスティがいたので、2~3着でも十分凄いんですけどね。
双馬:実際、ゴールデンシックスティがいなかったら、昨年の香港マイルを勝っているわけですからね。ナミュールとソウルラッシュを抑えて。
──香港馬2頭はちゃんと評価すべきということですね。では、日本馬も見ていきましょう。まずはソウルラッシュからお願いします。