プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回のテーマは「最近の京都芝内回りの傾向」です。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
双馬:今回は的中報告をしながら、最近の京都芝内回りの傾向についてお話したいと思います。
──阪神競馬場のスタンドリフレッシュ工事の影響で京都開催が続くので、大事な話になりそうですね。
双馬:ずっと時計が速いところを見ると、開催が続いても傷まないように硬めに造っているんでしょうね。
──春の開催はあと3週あるので、双馬さんの狙い方を参考にしたいと思います。
双馬:取り上げるレースは5月11日の京都4R、内回りの1600mで行われた3歳未勝利です。『競馬放送局』で公開した予想では以下のような印を打ちました。
【5/11(土) 京都4R 双馬の印】
◎17.コト
○5.シャリティ
▲1.ソルセルリ
△14.ブリックワーク
×9.オタルグリーン
──◎→○→×で3連単20万7570円ですか。馬連も万馬券で、これは見事な予想ですね。
双馬:3連単は1000円持っていたので、200万円以上の払い戻しになりました。
──では、どのような予想手順だったのか振り返っていただけないでしょうか。
双馬:いつものように人気馬から見ていきました。1番人気のベルファストは母父がシロッコで、その父がモンズンです。モンズンは追走が速くなるのが良くない血なので、時計が速い今開催の京都では危険だと思いました。実際に、新馬戦で2着に好走した後の前走もペースが速くなって1番人気4着でしたし、結果的に今回も4着に負けました。
2番人気のブリックワークは能力は高いんですが、ブリックスアンドモルタル産駒というのが気になりました。今の京都は時計が速いだけじゃなくて最後のキレも求められるので、キレ負けする可能性があります。実際、ブリックワークは直線に坂があって上がりがかかるようなレースで好走しているので、速い上がりを要求されたときに危ないんです。
──結果的に上がり34秒9しか出せずに6着に負けましたね。
双馬:キレ味勝負だと脆いというブリックスアンドモルタル産駒の典型例ですよね。ただ、ハイペースを前に行って粘ることはできるかもしれないと思ったので、評価を下げても4番手にはしました。
4番人気のテイケイモハラは、ダートから芝替わり+短縮ローテで好走した後の同距離ローテなので、今回は反動が出るタイミングでした。
──1~4番人気のうち3頭に不安があれば、高配当になるチャンスですね。続いて推奨馬の解説をお願いします。