先週は東京でダービートライアルのG2青葉賞が行われました。2017年のアドミラブル(ダービー・3着)を最後に、青葉賞経由で本番で馬券に絡んだ馬は出ていませんが、今年は久々に可能性を感じさせる決着となりました。
前5F60秒4→2分23秒9の決着タイムは、2020年のオーソリティ(60秒4→2分23秒0)、2017年のアドミラブル(59秒7→2分23秒6)に次ぐ歴代3番目の好時計。そんなレースを中団後方から外を回って差し切ったのが、先週の当欄でもご紹介したスキルヴィングでした。
デビュー戦こそクビ差2着(3着エエヤン)と落とした同馬ですが、そこから未勝利→ゆりかもめ賞に続いて3連勝。いずれも上がりはメンバー最速で、東京の長い直線をフルに活かした差し脚が持ち味です。レース後のルメール騎手も『スローペース、しかも大外に行く形になって心配しましたが、坂を上がってからいい脚を使ってくれました。G1ホースだと思います』と大絶賛でした。
まだ本格化手前だけに、ダービーの出走可否は今後のコンディション次第となりそうですが、これまでシンボリクリスエスやゼンノロブロイ、フェノーメノなど、本番で際どい2着馬を送り出してきた(輸送の負担の少ない)関東所属の青葉賞馬。出走してきた際には要注目の1頭でしょう。
さて、今週は東京で3歳マイル王を決めるNHKマイルCが行われます。前哨戦のG2ニュージーランドTを快勝したエエヤン、昨年の2歳王者・ドルチェモアらが人気を集めそうですが、個人的に注目したいのはモリアーナです。
▲武藤厩舎のモリアーナ(父エピファネイア)
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藤井真俊
東京スポーツ新聞社・レース部記者。昭和55年4月8日生まれ、埼玉県出身。美浦トレセンで毎週取材を続け、蛯名正義調教師や三浦皇成騎手のコラムを担当するほか、週末には予想コラム「ザ・飲ンフィクション」を連載中。「BSイレブン競馬中継」「ラジオ日本 土曜競馬実況中継」解説者。そのほか雑誌「Number」やキャロットクラブ会報、netkeibaなど各種媒体で執筆中。