東京スポーツ・藤井真俊記者によるPOG最新情報。今回は先週のサウジアラビアロイヤルカップの振り返りと、土曜東京・アイビーSの注目馬ついて。現場記者だからこそ聞ける話は必見です!
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先週は土曜東京でサウジアラビアRC(GIII)が行われました。歴史の浅い重賞ながら、すでに4頭ものGI馬を送り出している出世レース。今年も今後が楽しみとなる結果になりました。
勝ったのは2番人気のモズアスコット産駒・エコロアルバ。スタートで後手に回って最後方からの追走。前後4F47.6-46.2秒のスローペースながら、道中は促されつつ。直線を向いても依然、後方のままでしたが…、様相が一変したのは残り300m過ぎ。
手前を替えると、グンと馬体を沈めて一気に加速。大外からあっという間に前を捕らえて、ゴールでは1馬身半突き抜けていました。上がり3F33秒2の末脚は、次位を0秒8も上回る圧巻の切れ味。まさに周りが止まって見えるような勝ちっぷりでした。
気になるのは今後の路線。レース後の田村調教師は「戦前は(適性は)マイルかなと思っていましたが、今回の競馬を見ると…」と思案顔で、距離延長も頭に描いている様子でした。確かにスローの最後方で追走に手間取っていた姿を見ると、多頭数でペースも上がるマイルGIの舞台では不安もよぎります。
いずれにせよ兄姉はすべて中央未勝利という血統背景ながら、そのイメージを覆すような走りで2連勝を飾ったエコロアルバ。適性やレース選択も含めて、これからの動向から目が離せません。
さて、今週は土曜に東京でリステッド・アイビーSが行われます。重賞ではないものの、こちらもかなりの出世レースで、過去10年の勝ち馬からはソウルスターリング、クロノジェネシス、ドウデュースと3頭のGI馬が誕生。敗戦馬からもペルシアンナイト(2016年2着)、アスクビクターモア(2021年3着)、レガレイラ(2023年3着)などがGI馬となっています。