東京スポーツ・三嶋まりえ記者による美浦トレセンからのレポート。週末のレースを中心に、トレセンから旬な情報を届けていただきます。
今回はケンタッキーダービーに挑むフォーエバーヤング&坂井瑠星騎手について。現場記者だからこそ聞ける話は必見です!
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今週土曜は東西メインいずれもダービーへの切符をかけたレース。そして、日曜朝にはケンタッキーダービー、午後にはNHKマイルC&新潟大賞典と、盛りだくさんの週末です。
今回はケンタッキーダービーにフォーエバーヤングとともに挑む坂井瑠星騎手のお話を。
▲フォーエバーヤング&坂井瑠星騎手
「スポーツの中で最も偉大な2分間」とも言われるケンタッキーダービー。アメリカでも最高峰の一戦です。そんなビッグレースに、2年連続でチャレンジするのが坂井瑠星騎手。26歳の若手ですが、「世界のビッグレースに当たり前に乗っている騎手、海外の馬からも依頼が来る騎手」を目標に、早い時期から海外へ目を向けてきました。
デビュー2年目にはオーストラリアへ武者修行。2017年11月に海を渡ると、翌年3月10日に海外初勝利。5月末にはR.バルフォー厩舎の主戦に抜てきされ、2018年10月コーフィールドカップではソールインパクトに騎乗。自身初となるGIの舞台も経験しました。
一見華々しく見えますが、実際は苦難の連続。朝約15頭ほど調教に騎乗し、競馬がない日は語学学校で約4時間の授業を受ける。競馬がある時は、競馬場へ4時間かけて通い、また戻って次の日は調教に騎乗。聞くだけでハードな毎日を送っていたのです。
『こんなにしんどいことは、もうないんじゃないかっていうくらい。そういう生活が続きました。でも、競馬は全然乗れなかった。本当は半年で終わりだったんですが、1勝もできなかった。それで、滞在を延長してこれだけやってダメなら仕方がないと思うくらいやったんです。そうしたら、専属のオファーが来て、15勝くらいできました』
その経験を糧に飛躍を遂げ、2022年にはJRA・GI初制覇。いまや、国内外問わず、当たり前にGIに乗っているジョッキーになりました。そして、今週はケンタッキーダービーの大舞台へ。