東京スポーツ・三嶋まりえ記者による美浦トレセンからのレポート。週末のレースを中心に、トレセンから旬な情報を届けていただきます。
今回は今週がラストウィークとなる石毛厩舎から、オーシャンSのクムシラコなどの取材レポートです。
三嶋まりえ記者の最新記事や予想等はWebサイト「東スポ競馬」でご確認ください。
春は出会いと別れの季節と言いますが、今週は定年調教師のラストウィーク&新人騎手のデビュー週。毎週顔を合わせていた調教師の方にもう頻繁には会えないと思うと、なんとも言えないさみしさを覚えます。
今週の美浦トレセンには、定年を迎える石毛師と宗像師に会うため、リハビリで休養中の柴田善騎手の姿がありました。
▲久々に美浦トレセンを訪れた柴田善臣騎手
石毛調教師の初勝利は、柴田善騎手が騎乗した1995年7月29日の福島9Rタイキギャル。そこから、これまでともに築いた勝ち星は37。騎手別では最も多い勝利数を挙げています。
そんな鞍上との思い出はレース後の会話。「失敗するとあっちも無口、こっちも無口(笑い)。二人で怒ってんなぁと思い合ってたんじゃないかな。パトロールで僕が待っていると、いっちばん後ろから来て立ちながら見て、何も言わずに出ていく(笑い)。でも、勝った時はここがよかったんだよ、ここがよかったんだよって。やっぱ善臣さんとは思い出が多いね」と懐かしそうに振り返っていました。
「本当は最後も善臣さんに乗ってもらおうと思っていたんだ」
初勝利が柴田善騎手だったことから、早い段階から最後の騎乗も柴田善騎手に騎乗を依頼していましたが、リハビリ中のために断念することに。
青写真通り…とは行かなかったものの、石毛厩舎と縁あるジョッキーの騎乗でラスト重賞へ向かいます。オーシャンSのクムシラコは、厩舎の重賞初制覇をもたらしたビリーバーの半弟。手綱を託されたのは杉原誠人騎手です。