Mの法則でお馴染みの今井雅宏氏と当サロン主催・亀谷敬正との師弟トークコラム『今井雅宏×亀谷敬正 ~トレンド種牡馬トーク~』。馬券的に美味しい種牡馬の解説、馬券的な活用方法などをデータを交えながら説明いたします。
第16回目のトークテーマは前回に引き続きモーリス。師弟によるディープな競馬トークをお楽しみください!
亀谷敬正(以下、亀):前回は、双馬さんが見つけた「ノーザンファームの短縮は合わない」という話でした。末を伸ばす育成なので短縮だと忙しくなりますから、前半に無理をさせない方が良いわけです。
今井雅宏(以下、今):延長と短縮のデータも載せたよね。
亀:延長は逃げた馬以外、かなり回収率が低いやつですね。短縮は逃げも、それ以外も平均して高かったですけど。延長だと、余計にキレを活かす競馬が合わなくなるという話でしたよね。
今:見方を変えると、短縮の逃げ・先行馬の回収率が、通常と比べて上がらないとも言えるよ。複勝で見ると、モーリス全体では回収率81%だけど、3角1番手は148%、2番手119%、3番手105%と、前に行くほど高くなる。これが短縮だと、全体が103%で、1番手が98%、2番手100%、3番手96%なんだ。
亀:前だろうが後ろだろうが、短縮は回収率が変わらないわけですね。
今:短縮そのものが好きだから、平均すると上がっているけど。
亀:前に行った方が回収率は高くなるのが普通ですもんね。
今:ということは、育成の問題に加えて、本質的に前半で前走よりあまり無理しすぎるような競馬はプラスでもない、と言えるわけだよ。
亀:モーリスが追走ペース自体は緩い方が良いというのもありますよ。ダンチヒ、デインヒルに近い形ですね。フランケルも加速力は高いですが、高速追走は苦手ですから。
今:まとまった体力、パワー型だね。それに母系からしぶとさも加わるけど。その辺は前回も話したロードカナロアにも似てるよ。
亀:ロードカナロアといえば先週、セントウルSで人気薄のファストフォースが激走して当ててましたね(笑)。確かに今井さんが話していたGIIIからGIIの「相手強化」でした。北九州記念のボンボヤージもOP特別からGIIIでしたし、本当に相手強化は嵌まりますね。