Mの法則でお馴染みの今井雅宏氏と当サロン主催・亀谷敬正との師弟トークコラム『今井雅宏×亀谷敬正 ~トレンド種牡馬トーク~』。馬券的に美味しい種牡馬の解説、馬券的な活用方法などをデータを交えながら説明いたします。
第49回目のトークテーマはルーラーシップ考察のまとめと、新たにスタートするリオンディーズの考察。師弟によるディープな競馬トークをお楽しみください!
亀谷敬正(以下、亀):前回はフレッシュさがなくなると、特に牡馬は単調になって揉まれ弱くなるという話でしたね。
今井雅宏(以下、今):データでも4歳以上の差し馬(3角4番手以降)では、4枠以内は全て複勝回収率55%以下で、6枠以降は全て69%以上になっているよ。
亀:確かに勝率でも1枠の差し馬は4%台で、5枠以降は全て8%以上でかなりの差があります。先行馬だと内枠でも揉まれないケースが多いですしね。
今:差し馬でも道悪とかの荒れ馬場でばらけると、パワーで内を差してくるパターンもあるけどね。ただ淡々と走るんで、疲労に強くてレース間隔を詰めても大丈夫だし、叩き良化型も多いんだ。
亀:ダート替わりについても分析しておきましょう。体力があるので芝で頭打ちになると、ダートに出る馬も多いです。
今:芝血統だから人気になりにくいんで、芝からダートのショックを狙うのは好きなんだよね。軽い馬場になったときとか、芝からのスピードの優位性を活かして揉まれずに先行出来そうなときは怖い。特に芝スタートの1400mとか、ローカル1700mとか。
亀:それで激走したあとに短縮とかで出てきたら、だいたい切ってますよ(笑)。揉まれると危ないですし。そもそも好走後より凡走後の方がダートは面白いですね。前走1~3着は全て複勝回収率70%未満で、4着以下だと70%を超えてきます。そもそも芝血統ですし、2勝クラス以上になると急に回収率も落ちますよ。
今:特に短い距離以外はフレッシュさがなくなると、2勝クラス以上はあまり走らなくなるね。
亀:でも、短縮の成績自体は結構良いんですよね。相手が弱い下級条件なら体力で押し切っちゃうんでしょうけど。
今:特殊距離の短縮が滅法走るんだよね。
亀:あ、これは凄いですね。1200m、1600m、1800mの主流距離の短縮が全て単勝回収率50%未満で、1000m、1150m、1300m、1400m、1700mといったダートの反主流距離は全て100%を超えてるじゃないですか(笑)。単勝回収率なのでブレが大きくてアテにならないですけど、短距離の中では1200mだけ極端に好走率も落ちてますね。
▲ルーラーシップ産駒 ダート短縮時の距離成績