東海ステークスで初のダートへ挑戦するアイアンバローズは、もともと角居厩舎の管理馬でした。
角居厩舎の解散に伴い、彼と共に上村厩舎へと移籍されたのが上村助手。上村調教師のお兄さんでもある方です。以前は気が難しく、調教も坂路でしかできなかったアイアンバローズがオープン馬になるまでの道のりを、共に歩いて来られました。
▲上村助手とアイアンバローズ
『角居厩舎時代からの付き合いで、アイアンバローズのことは一番分かっていますから』とは上村調教師。普段のお世話の仕方などに関しては、全て一任されているそうです。
ちなみに、追い切りは元・松田国英厩舎でキングカメハメハやダイワスカーレットの調教を手がけていた黒野助手という方が主に担当されています。
上村助手、黒野助手。この2人のタッグでアイアンバローズを調教するようになったのが、ちょうど2021年のアルゼンチン共和国杯前から。当時はまだ、調教でも追われると頭が上がってしまったり、折り合いもつきづらい面がありましたが…類い稀な心肺機能とスタミナを活かして長距離の重賞戦線を戦っていけるよう、さらなる日々の努力が始まったのです。
昨年の阪神大賞典(2着)前には石橋脩騎手も『すごく乗りやすくなった』と。生まれ持った気性はいきなり変わったりはしませんが、その中でも少しずつ人に気を向けて走ってくれるようになったのではないでしょうか。
ただ、芝の重賞で最高のパフォーマンスをするには3000m以上の距離がないと難しい…。そうなると、毎年使えるレースが本当に限られてきます。なので、昨年の秋には、陣営全員が以前から試してみたいと思っていたダート戦を使おうと白山大賞典へ登録。交流重賞のダートは層が厚すぎて賞金が足りず、出走が叶わなかったものの、今回の機会を虎視眈々と狙ってきたと言います。
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赤城真理子
鹿児島県出身、大阪府在住。全く別の業種でライター業をしていたが、2018年11月「競馬知識ゼロ」のまま大阪スポーツの競馬記者に転身。毎週栗東に泊まり込んで取材をするうち、馬の魅力にどっぷりはまり現在に至る。東スポ紙面にてG1コラム【転生したらトレセン記者だった件】、Web限定で不定期コラム【赤城真理子の「だから、競馬が好きなんです!!!】を連載中。