先週の小倉2歳Sは◎アスクワンタイムが優勝。記者になってからずっと応援してきた母ディープインアスクの血統で、心の底から大好きだった馬──今は天国にいるファンタジストの全弟でもあり、本当に本当に、涙が勝手に出てくるくらい嬉しかったです。
2着ミルテンベルクには一度差し返されるシーンがあり、着差はアタマ差でも、実は抜け出してフワッとして遊んでいたんですから…アスクワンタイム自身もまだまだ伸びしろの大きい馬だと思います。陣営もレース前は『身体も心もまだ幼いから』と仰っていましたし、これからの成長が本当に楽しみ。ちなみに、今週も厩舎に会いにいったところ、全くピリピリすることなく穏やかで、人間と遊びたそうにしていました。
さて、今週はそんなアスクワンタイムの全姉・ボンボヤージがセントウルSに出走します。
▲セントウルSに出走する梅田厩舎のボンボヤージ
昨年はこのレースで10着と結果が出ませんでしたが、あの時は北九州記念を勝ったことで、サマースプリントシリーズチャンピオンの座がかかっていました。それもあっていつもより出して行くレースをしたのですが、結果的に止まってしまったんです。梅田調教師も『こちらとしても色気を持っていったから…。でもやはり、この馬に関しては出たなりで脚をためる自分の競馬に徹さないと良さが出なかったね』と振り返っておられました。
今年は背負うものがないですし、自分のリズムを守ってどこまで伸びてこれるかという競馬をするんじゃないかなと思います。
ところで、ボンボヤージの調教短評を調べると、至る所で“気性難”と書かれているのを目にします。それは馬場入りで止まってしまって動かなくなるからなのですが、私は気性難というより、あまりに賢すぎるからじゃないかと思うんです。
2023/09/08 (金)
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赤城真理子
鹿児島県出身、大阪府在住。全く別の業種でライター業をしていたが、2018年11月「競馬知識ゼロ」のまま大阪スポーツの競馬記者に転身。毎週栗東に泊まり込んで取材をするうち、馬の魅力にどっぷりはまり現在に至る。東スポ紙面にてG1コラム【転生したらトレセン記者だった件】、Web限定で不定期コラム【赤城真理子の「だから、競馬が好きなんです!!!】を連載中。