YouTubeチャンネル『競馬オタク』でお馴染みの坂上明大氏による南関東4競馬場の重賞予想です。血統を絡めた過去の好走馬考察に加え、最終的な予想印、本命馬の根拠をレース前日に披露いたします。
今回の対象レースは4/10(木)の川崎・ネクストスター東日本。発走時刻は20時10分です。
~川崎ダ1400mは内枠&先行有利~
浦和開催が予定されていた2025年ネクストスター東日本ですが、馬場コンディション不良により開催取り止めとなったため、昨年と同様に川崎ダ1400mでの施行となりました。
川崎競馬場は1周距離が1200mと南関東競馬では浦和競馬場と並ぶ最も小ぶりな競馬場のひとつ。ただ、直線距離は400m、4角からゴールまでも300mあり、これは船橋競馬場の直線(直線距離362m※ゴールまで308m)と同程度の長さです。逆に言えば、コーナー区間の距離は短く、“小回り”という表現が最も当てはまるのが川崎競馬場といえるのではないでしょうか。
そのため、川崎競馬場では3~4角でのマクリが決まりづらく、無理してマクッていくと直線での末脚が鈍ってしまいます。内・先行有利といわれる所以はこのレース展開にあり、物凄い勢いで上がってきた差し馬が先行馬に突き放されてしまう光景は川崎競馬場特有のコース設計が生み出しています。
特に1400mはスタートから1角までの距離が短いため枠順の影響を受けやすく、さらに早めに先行争いが落ち着くため前有利の傾向は最も強いコース。地力だけでなく、枠順や脚質も非常に重要な一戦となりそうです。
ちなみに、昨年は上がり1F15.4秒という超ハイペース戦になりましたが、内枠の先行馬2頭のワンツー決着となり、3着のアジアミッションも3~4角はラチ沿いで脚をタメた差し馬。火曜日のクラウンCでも1枠1番ミーヴァトンが7番人気の低評価を覆す結果となりました。
~LyphardやDanzigのFair Trial的機動力~
血統面での注目はLyphardやDanzigといった機動力型の血統を内包したタイプ。これらはFair TrialというLady Juror直仔の血を内包しており、Nureyev≒Sadler's WellsやBlushing Groom、ネオユニヴァースなどもFair Trialの血を内包した機動力型の血統です。
50年以上前に生まれた競走馬であるため、キタサンブラックやジェンティルドンナのようにダート路線においても同血脈を増幅する仕掛けは必要ですが、現在でも小回り適性を上げる有効な配合パターンであることは変わりありません。
前述の通り、昨年は超ハイペース戦となったため血統面でもスタミナ寄りの決着となりましたが、1月の川崎マイラーズではFair Trial増幅形の配合馬が人気薄で2~3着に好走。火曜日のクラウンCでもLyphardやDanzig、Nureyev≒Sadler's Wells、Blushing Groomなどを複数本持つ馬が上位を独占しており、基本的には川崎競馬場全体の血統傾向として認識しておくことが重要でしょう。
【ネクストスター東日本の最終見解】