プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回のテーマは「馬券特化型の2歳戦診断(7月27日~8月4日分)」です。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
双馬:今回は2歳戦診断をしていきたいと思います。この期間は数は多くありませんけど、質の良いレースがいくつかありました。オープン、新馬戦、未勝利戦の順番に解説していきます。
「レベル判定の基準」と「レベル判定についての注意点」は以下の通りです。
【レベル判定の基準】
S: 重賞級の馬が複数存在
A: 重賞級の馬+オープン級の馬が存在
B+:オープン級+1勝クラスを勝てそうな馬が存在
B: 1勝クラスを勝てそうな馬が複数存在
C+:Bに近いC
C: 平均的なレベル。数頭は勝ち上がれる
C-:Dに近いC
D: 低レベル、勝ち上がる馬少ない
E: 低レベル、2着以下が勝ち上がる確率は低い
【レベル判定についての注意点】
・各ブロックの1勝クラスで勝てそうかどうかを基準に判定しているため、同じCでも、関東のCと関西のCでは、関西のCの方がレベルが高くなります
・芝1200m、芝1400mのCよりも、芝1600m以上のCの方が概ねレベルが高くなります
・ダート替わりで期待できる馬は「スマート出馬表」でチェックしてください。双馬メモに「馬場」と書いてある馬が、ダート替わり、芝替わりで期待できる馬です
▼ピックアップレース(1)
8/4 新潟11R ダリア賞 芝1400 良
勝ち馬:プリティディーヴァ
双馬:まずはオープンのダリア賞です。結論から言うと、今年のレベルは高くありませんでした。メンバーも揃っていませんでしたし、1分21秒6という勝ち時計もこの週の新潟だと遅い部類に入るんです。
──プリティディーヴァは次走で人気になりそうですよね。
双馬:人気になっていたら疑った方がいいでしょう。2着のセイウンビッグバンは延長ローテだったという言い訳がありますけど、プリティディーヴァは何も不利がなくてこの時計ですから、あまり評価はできません。
▼ピックアップレース(2)
7/27 札幌5R 2歳新馬 芝1500 良
勝ち馬:アルテヴェローチェ
評価:B
双馬:ここからは新馬戦ですが、このレースはメンバーレベルも高く、レース内容も良かったんじゃないでしょうか。1000m通過も遅くないですし、ラスト4Fのラップが12.1-12.1-11.6-11.5ですから、残り800mからペースアップして最後まで伸びています。
勝ったアルテヴェローチェと2着のヒシアマンはどちらもモーリス産駒ですが、2頭とも良い馬でした。アルテヴェローチェは母がクルミナルの全妹になります。他にもピオネロなどを出している優秀な牝系のディープ牝馬にモーリスをつけたという典型的な良血ですね。
ヒシアマンもさすが堀先生が選んだモーリス産駒という感じでした。