プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回のテーマは「馬券特化型の2歳戦診断(8月10日~8月18日分)」です。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
双馬:今週は2歳戦診断です。今週の札幌2歳S、小倉2歳Sに出走予定の馬もいますし、大物候補も出たので是非チェックしてください。いつものようにオープン競走、新馬戦、未勝利戦の順番に解説していきます。
「レベル判定の基準」と「レベル判定についての注意点」は以下の通りです。
【レベル判定の基準】
S: 重賞級の馬が複数存在
A: 重賞級の馬+オープン級の馬が存在
B+:オープン級+1勝クラスを勝てそうな馬が存在
B: 1勝クラスを勝てそうな馬が複数存在
C+:Bに近いC
C: 平均的なレベル。数頭は勝ち上がれる
C-:Dに近いC
D: 低レベル、勝ち上がる馬少ない
E: 低レベル、2着以下が勝ち上がる確率は低い
【レベル判定についての注意点】
・各ブロックの1勝クラスで勝てそうかどうかを基準に判定しているため、同じCでも、関東のCと関西のCでは、関西のCの方がレベルが高くなります
・芝1200m、芝1400mのCよりも、芝1600m以上のCの方が概ねレベルが高くなります
・ダート替わりで期待できる馬は「スマート出馬表」でチェックしてください。双馬メモに「馬場」と書いてある馬が、ダート替わり、芝替わりで期待できる馬です。
▼ピックアップレース(1)
8/11 札幌8R コスモス賞 芝1800 良
勝ち馬:アスクシュタイン
双馬:まずはオープンのコスモス賞です。地方馬が3着に好走できるぐらいなので、レベルとしては高くありません。7馬身差で勝ったアスクシュタインはそれなりに評価できますが、もし札幌2歳Sで人気になるようなら評価を下げて予想した方が良いと思います。
母父のBellamy Roadは追走が速くなるのが苦手な種牡馬なので、2戦ともスローペースの前残りだったというのは重賞を使う上ではマイナスです。
▼ピックアップレース(2)
8/18 札幌8R クローバー賞 芝1500 良
勝ち馬:ニタモノドウシ
双馬:クローバー賞はレコード決着ですけど、内容としては平均レベルでした。この週は本当に時計が速くて、新馬戦でもレコードが出ました。このレースはその新馬戦と0.2秒しか違わないので、レコードだからと言ってレースレベルを過大評価してはいけません。
とはいえ、勝ったニタモノドウシはそれなりに評価できます。展開がハマったように見えますけど、2戦目の延長ローテをこれだけこなせるのは優秀な証拠です。
2着のミリオンローズは東京開幕週のハイレベル新馬戦の勝ち馬です。ただ、「本当に強いのは2、3着馬」と言ったように、ミリオンローズが物凄く強いということはないと思っています。今後も新馬戦の2、3着馬の活躍で過大評価されるかもしれないので気をつけたいですね。母父がアルデバランIIで短縮ローテが得意ではないというのも覚えておいた方が良いでしょう。
▼ピックアップレース(3)
8/10 新潟5R 2歳新馬 芝1800 良
勝ち馬:ジーティーマン
評価:C
双馬:祖母がブエナビスタのエデルクローネ、祖母がブラックエンブレムのジーティーマンなど、良血馬が揃っていたので、一見レベルが高そうに見えるんですが、平均レベルというのが僕の見解です。能力以上に人気するなら疑ってかかった方が良いでしょう。