プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回のテーマは「NHKマイルC展望」です。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
──今回はNHKマイルCの展望です。まずは今年のポイントから教えてください。
双馬:今年のポイントはアドマイヤズームの取捨でしょうね。ミュージアムマイルに勝ったから評価されているんでしょうけど、結論から言うと、僕は軽視したいと思っています。
──いきなり大胆な宣言ですね。では、なぜアドマイヤズームの評価が低いのか、詳しく解説をお願いします。
双馬:このコラムの第187回(今後の馬券に大きく影響する2歳GIの評価と高評価すべきレース)で言ったように、朝日杯FSは新馬戦みたいなGIでした。1000m通過が60秒4で、ラップで見ると残り2Fしかレースになっていません。こんなラップのGIは見たことがないレベルですから再現性はほぼゼロです。そのレースでミュージアムマイルに2馬身1/2離したところで、強い証明にはなっていないんです。
──朝日杯FSは完全に展開が向いたというわけですね。
双馬:展開勝ち以外の何でもありません。
──でも、ミュージアムマイルも前につけていましたよね?
双馬:スタートで出遅れて無理矢理押して前につけましたし、400mのスピード勝負で中距離型の馬が生粋のマイラーに勝つのはツラいですからね。なので、アドマイヤズームはニュージーランドTで負けると思っていましたけど、案の定って感じでした。ニュージーランドTは叩き台だからしょうがないと思う人もいるかもしれませんけど、僕は実力で負けていると思います。
また、アドマイヤズームは母方がアメリカンなので、重馬場になった瞬間に一気に弱くなると思います。そんな不安要素だらけの馬が1番人気になるというなら、馬券的には軽視すべきでしょう。
──アドマイヤズームが人気になればなるほど双馬さん的には美味しいということですね。続いて、ランスオブカオスの評価をお願いします。