競馬評論家・TAROによる、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラムです。なお、『競馬放送局』ではTAROの厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
日本ダービーは武豊騎手のドウデュースが6度目の制覇。今や乗り替わりが当たり前の時代の中で、ドウデュースはデビュー戦から武豊騎手とコンビを組んで、オーナーの夢である「武豊騎手とともに日本ダービー制覇」を成し遂げました。
武豊騎手に関しては以前、
「距離を持たせる男・武豊」
と当連載で取り上げましたが、皐月賞から400mの延長ローテで臨み、中団やや後ろで折り合ったドウデュースとのダービー制覇は、ジョッキーの持ち味がフルに発揮された一戦でもありました。
さて、その日本ダービーを2019年にロジャーバローズとのコンビで制したのが浜中俊騎手です。2012年には全国リーディングにも輝いた同騎手ですが、今はかつてと比べるとやや存在感が希薄になっている気もします。そんな浜中騎手の現在地、そして狙いどころを今回は考えてみたいと思います。
~特徴の薄い騎手は馬券泣かせ~
本題に入る前に、当連載では以前から何度も繰り返し述べていることがあります。それは…
「騎手を馬券に生かす上で大事なことは、上手い下手ではなく、“特徴の有無”」
ということです。その騎手が上手いか下手かを我々はついつい論じてしまいますが、正直なところそれはどちらでもいい。どう乗るかに関しても我々がどうこう言えるものではない。大事なのは、その騎手の特徴を把握し、理解すること…。