競馬評論家・TAROによる、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラムです。なお、『競馬放送局』ではTAROの厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
先週の安田記念はレーン騎手との相性の良さも買って、◎サリオスで勝負。レーン騎手については、今回の来日当初から当コラムでもお話ししてきたので、ようやく予想で結果を出せて良かったです。
もっとも、あまり合わないのでは…? と書いたオークス2着のスタニングローズでの激走もありましたし、改めて先入観っていうのは怖いなと思う面も。宝塚記念ではヒシイグアスに騎乗予定。このコンビは間違いなく合うと思って楽しみにしているのですが、果たしてどうなるでしょうか?
さて、今週はここ数年で急上昇のこの男を取り上げます!
~弟の活躍に刺激? 右肩上がりの好成績!~
というわけで、横山和生騎手が今回の主役です。
横山和生騎手といえば、デビュー当初から横山典騎手の息子として注目を集めていましたが、一時期はかなり低迷していました。3年目に39勝を挙げたものの、その後は4年連続で10勝台へと落ち込み、2018年には9勝と、年間ひとケタまで数字を落としています。しかしそこから徐々に回復基調に乗せると、近年は右肩上がり。
2020年には久々に30勝に到達すると、2021年はさらにジャンプアップしてキャリアハイの79勝、そして今年も先週終了時点で39勝と、昨年を上回るペースで勝ち星を挙げています。中身も非常に濃く、今年は既に重賞4勝を挙げ、タイトルホルダーとのコンビでは初のGI制覇も成し遂げました。10年余りの騎手生活の中で重賞タイトルが7つ、そのうち4つが今年なのですから、いかに急上昇なのかがわかると思います。
~2013年函館で見せた“片鱗”~
もっとも、横山和生騎手については個人的な話を含めると、もっと早くから頭角を現しても良かったのでは…と思っています。というのも、たまたま現地でみていた2013年の函館開催最終週。この週末での騎乗ぶりが素晴らしく、土日2日間で6勝の活躍を見せたのです。