競馬評論家・TAROによる、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラムです。なお、『競馬放送局』ではTAROの厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
本コラムも今回で38回目。だいぶ回数を重ねて来たので、そろそろネタ切れ?
いやいや、実はまだ大物ジョッキーが残っているんです。というわけで今回は、福永祐一騎手を取り上げたいと思います。
~“臨機応変”ほど難しいものはない~
本コラムでは基本的に話題性のあるジョッキーや、大物ジョッキーを優先して書こうと思っているのですが、そんな中でなぜ福永祐一騎手についてこれまで触れなかったのか? 理由は単純です。それは、
「臨機応変に様々な対応をしてくる」
ためです。臨機応変っていいことじゃないかと思うかもしれませんが、馬券を買う立場からすると意外と厄介です。というのも、「騎手は巧拙よりも特徴の有無」と何度も申し上げている通り、特徴がある方が買いやすいんです。
極論すれば、仮に下手でも、その下手さが一定で、騎乗スタイルもパターン化されていれば、むしろ馬券的には付き合いやすい。一方で様々なことを考えて騎乗スタイルを変えてくる上手いジョッキーほど、パターン化しづらく付き合いづらい。
騎手にとってはそんなもん知るかって話でしょうけど、馬券を買う立場からするとそういうことなんです。福永騎手はいろいろ考えて乗ってきますし、以前は積極性が足りなかったりで意外とわかりやすかったのですが、ワグネリアンで制したダービーあたりからそういった面も大きく変化したように思います。
~考えて乗れる戦略型~
それでも特徴がないわけではありません。まず基本的に押さえておきたいのは、