競馬評論家・TAROによる、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラムです。なお、『競馬放送局』ではTAROの厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
今回で39回目。実はまだリーディング上位で取り上げていないジョッキーがいます。というわけで、今回はその中の一人である、岩田望来騎手を取り上げます。
岩田望来騎手といえば、まず真っ先に思い浮かぶのが、
「重賞勝てなかった問題」
です。今年に入りようやく京都牝馬Sをロータスランドで制しましたが、それまでデビューから重賞97連敗。それなりに人気馬にも騎乗していたために、重賞では要らないとか、プレッシャーに弱いとか、散々な言われようでした。
まずはその実態を最初にお伝えしたいと思います。
~重賞に弱いイメージは実際のところどうなの?~
そんな重賞に弱いイメージですが、結論から言うと、
「もう忘れていい」
と思います。私自身も先週のラジオNIKKEI賞では岩田望来騎手だからこそ、最終的な本命を◎サトノヘリオスに打ちました。レースでも見事にインを捌いて期待通りの騎乗でした。
確かに、昨年までの岩田望来騎手は多少プレッシャーもあったのでしょう、重賞になると妙に安全策に走るところがありました。同じサトノヘリオスで挑んだホープフルSの騎乗などは典型的で、イン有利の中で外から焦り気味に仕掛けたようにも見えました。
しかし、今は連敗の呪縛から解き放たれたことで平常心で乗れているように思いますし、むしろ随所に勝負強さを発揮しています。重賞でも委縮することなく、岩田望来騎手らしさを見せてくれています。
~父のイメージを継ぐ騎乗スタイル~
では、その“岩田望来騎手らしさ”とは、どのような部分なのか?