競馬評論家・TAROによる、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラムです。なお、『競馬放送局』ではTAROの厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
40回目となる今回は、デビュー2年目の若手・角田大和騎手を取り上げたいと思います。
ダービージョッキーでもある角田晃一騎手の息子として話題を集めましたが、最近では2連勝と鮮烈なデビューを果たした角田大河騎手の兄というイメージも強いかもしれません。
弟の活躍に刺激を受けたのかはわかりませんが、兄の角田大和騎手も今年になってから勝ち星を伸ばしており、先週終了時点で23勝。既に昨年の20勝を上回る勝ち星を積み上げています。
というわけで、早速騎乗スタイルを見ていきましょう。
~若手らしい積極策で勝ち星を量産中~
角田大和騎手の騎乗スタイルでまず目につくのは、若手らしい逃げ先行の積極策です。今年に入ってからの23勝のうち20勝は逃げか先行。グランアリエルとのコンビでは特別レース2連勝を飾りましたが、いずれも逃げ切り勝ち。勝浦騎手とのコンビで初勝利を挙げた際は好位から差す競馬でしたが、角田大和騎手は逃げを選択しています。
減量特典のある若手騎手らしく、前に行く積極スタイルで穴を連発しており、直近の7月9日(土)にナックフローラで制した3歳未勝利戦も、スタートを決めると少し気合いをつけてハナを奪うとそのまま逃げ切り勝ち。12番人気の低評価を覆す見事な勝利でした。ナックフローラは、前走までは差す競馬をすることが多く、乗り替わりで逃げの手に出るパターンには今後も注意が必要でしょう。
~現状は芝よりダート、芝ではイン突きに注意~
また、積極策を武器とするだけに、現状は芝よりもダート狙いがベター。芝とダートの成績を見比べても、ご覧の通りダートが優勢です。
▼芝・ダート別成績(2022年~)
・芝:複勝率16.1% 複勝回収値57円
・ダート:複勝率26.6% 複勝回収値111円
特に、スピードを活かせる短距離向きで、23勝のうちダート1200m以下で7勝。スタートから出して行くスタイルで、福島ダート1150mは(3-1-0-4)と得意にしています。