競馬評論家・TAROによる、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラムです。なお、『競馬放送局』ではTAROの厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
41回目となる今回は、秋山真一郎騎手を取り上げてみようと思います。
秋山真一郎騎手をこのタイミングで取り上げようと思ったのには、実はある理由があります。先月のマーメイドSの時のことなのですが、秋山真騎手が騎乗していたスルーセブンシーズを本命にした友人が、その騎乗にえらく怒っていたんです。
ちなみに、マーメイドSのスルーセブンシーズは2番人気で10着。内有利の馬場で最内枠ながら、4コーナーでは大外を回すロスの大きな競馬となり、まったく持ち味を活かせずに終わってしまいました。
もっとも、このパターンはある意味、秋山真騎手らしいもの。騎手の特徴さえ理解していれば、このようなレースを観ても怒りに震えるようなことは起こらなくなるので、まだ触れていなかった秋山真騎手を取り上げてみようと思ったわけです。
~基本はリズム重視の“無欲系”~
これまで多くの騎手についてお話しする中で、騎手にはいくつかのタイプがあると申し上げてきました。
スタートからある程度気合いをつけて出して位置を取りに行く「パワー系」。あるいは、スタートから馬の気持ちを重視し位置取りにはあまりこだわらない「リズム系」。あとは横山典騎手や岩田康騎手のような逃げ差し自在で型にハマらない「ファンタジスタ系」などなど…。
もちろんいずれも明確な境目があるわけではありませんが、なんとなくイメージしやすいように、大まかな分類をしています。そんな中で秋山真騎手はどうかというと、「リズム系」に分類されるジョッキーだと思います。もう少し細かく分類するならば、リズム重視の“無欲系”ともいえるかもしれません。
~スルーセブンシーズの人気飛ばしは必然?~