競馬評論家・TAROによる、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラムです。なお、『競馬放送局』ではTAROの厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
天皇賞(秋)は手に汗握る一戦になりました。
勝ったのはイクイノックス。鞍上はルメール騎手。ルメール騎手はのびのびと末脚を活かす競馬が最も得意で、東京競馬での差し比べこそが最大の稼ぎどころ。これで直近5年の天皇賞(秋)で4勝3着1回というパーフェクトな戦績になりました。
かつてほど圧倒するシーンが減ってきた分、今後は得意分野と不得意分野をキッチリ分けて考えることで、買いどころ、消しどころが見えてくるはずです。
2着パンサラッサは吉田豊騎手らしい思い切った逃げが炸裂。近年は決め打ち系ジョッキーとして存在感を発揮している同騎手ですが、逃げか追い込みか、メリハリのある騎乗が武器です。今年はパンサラッサ以外だとパーソナルハイでフローラS2着。この時も東京芝二千の逃げでした(と終わってから気づきました)。
期待されたジャックドールは惜しくも4着。ジャックドールはモーリス産駒。モーリス自身は国内外のGIを6勝していますが、そのうち5勝が外国人騎手。残る1勝は「外国人的な」騎乗ができる川田騎手。
ちなみに、モーリス産駒&短期免許の外国人騎手で重賞に挑んだのは過去2度。
2022年シンザン記念
→ソリタリオ&C.デムーロ騎手:2番人気2着
2022年レパードS
→カフジオクタゴン&ホー騎手:7番人気1着
たった2度だとデータとしては「サンプルが…」と言われてしまいそうですが、競馬のデータにサンプル数はそこまで必要ありません。それよりも、
「小さな事象から汎用性のある全体像を掴むこと」
が大事です。
藤岡佑介騎手が良いか悪いかではなく、ジャックドールに関しては外国人(的な)騎手が乗ったらもっと走ると思います、という話です。
~アルゼンチン共和国杯の騎手展望~
さて、今週はアルゼンチン共和国杯の展望を騎手視点からしてみたいと思います。
今回はキラーアビリティ、ハーツイストワール、ボスジラの3頭を取り上げます。
▼キラーアビリティ(C.デムーロ騎手)