競馬評論家・TAROによる、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラムです。なお、『競馬放送局』ではTAROの厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
ジャパンカップは水道橋の亀谷競馬サロンにて、皆さんといろいろ議論を深めながら観戦することができました。その際に、多く話題に上ったのが川田騎手についてです。というわけで、今回はジャパンカップの回顧もかねて、川田騎手のお話を少ししたいと思います。
今年のジャパンカップですが、ユニコーンライオンがスローに落としたために団子状態の競馬になり、直線は外国人ジョッキーたちの追い比べになりました。長距離のスローペースは欧州のスタンダード。馬群で馬体をぶつけ合うような追い比べも日常茶飯事ですから、こういったレースでの追い比べになるとやはり欧州騎手に一日の長があるのでしょう。ムーア騎手は直線進路が開くまでじっと待って、スペースを見つけると同時に一気にアクセルを吹かしました。メリハリの利いた見事な騎乗だったと思います。
一方、早仕掛けに思えたのが川田騎手のダノンベルーガです。直線の入り口で早々に仕掛けるとラスト1F手前では早くも先頭に。しかし、全開スパートは長くは続かず、そこからは脚を失ってしまいました。そしてこの光景、どこかで見たことがあると思いました。そう、2年前のジャパンカップです。
当時、川田騎手が騎乗していたのはグローリーヴェイズ。この時は大逃げのキセキが引っ張る展開でしたが、やはり4コーナーでは2番手という強気の仕掛け。有力馬の中でいち早く動いて前を捕まえに行った結果、ラスト1Fあたりで末脚を失い、後続に差されて5着。当時も今年も見せ場は作りましたが、結果的には上位勢の恰好の目標になった形でした。
少し気になって調べてみると、やはりデータでも出てきました。