競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧＆展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回は中山芝における田辺騎手の分析と高松宮記念の騎手展望をお届けします。
なお、『競馬放送局』ではTARO氏の厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください！
先週土曜は久々に雨の中での開催となりました。特に影響を受けたのは中山の芝コースでしょう。馬場が荒れて直線は外を回した馬が有利になりました。
『競馬放送局』の予想は、重賞以外は2～3レースに絞ってお送りしていますが、馬場読みが上手くハマったのが先週の日曜中山9R・スピカSでした。本命に推奨したのは田辺騎手騎乗のクライミングリリー。差しが届く中山芝1800mなら、同騎手の騎乗がハマるという読みでした。以下が予想内容です。
“クライミングリリーは田辺騎手が過去一度騎乗して当舞台で差し切り。繊細なディープ産駒で上手く溜めると決め手を発揮する。今のような中山芝の荒れ馬場＆田辺騎手は合う。ココも末脚がハマりそう。”
田辺騎手は「リズム重視」の「マイペース騎乗」が身上。実際のところはどうなのかわかりませんが、見ている限り欲が強いタイプではなく、あくまでも我流を貫くスタイルです。
マイペースゆえに物足りなく見えることもあるかもしれませんが、実は非常に付き合いやすい。なぜかというと、常に一定の騎乗パターンのため、あとは環境がハマるかどうかを判断すれば良いためです。先週の中山芝は、そういう意味で絶好の“環境”でした。
▼参考/ 競馬放送局
TAROは買い方の妙！フラワーCは的中者多数！/先週のMVP
繰り返しになりますが、騎手を馬券に活かす上で重要なことは、上手い下手ではなく、特徴の理解です。
田辺騎手の特徴は、
「馬の気分に任せて追走し→末脚を伸ばす」
究極のリズム重視型。
私は田辺騎手のことをかつて「中山マイスター」と呼んでいましたが、中山で結果を出せるかどうかも、実は馬場次第。先週のような内が悪くなってきたタイミングが狙いどころ、いわば、「田辺馬場」の出現です。
