競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回取り上げるのは「菅原明良騎手」です。
なお、『競馬放送局』ではTARO氏の厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
先週末は亀谷競馬サロンにゲスト出演。勝負はメインのCBC賞でした。
本命はサンキューユウガ。1200mの内枠では崩れ知らずで、正攻法、かつ中京芝が得意な松山騎手なら上手く立ち回って来てくれる可能性が高いとみました。
実際、レースでは望んだ通りの騎乗をしてくれたのですが、その前に立ちはだかったのがジャスパークローネ。団野騎手、思い切った逃げ切りでした。思えば団野騎手は同舞台の高松宮記念でG1初制覇。今、メキメキ力をつけていますね。
▼参考記事
先週末(7/1~7/2)のリアルサロンレポート
一方、東のラジオNIKKEI賞は西村淳騎手騎乗のエルトンバローズが最高の立ち回りを見せて抜け出し。「芝中距離に強い西村淳也」という傾向通りの勝利でした。
3着に敗れた戸崎騎手騎乗の1番人気・レーベンスティールにとっては苦しいレースになりましたが、難しい福島芝1800mで見せた強烈な末脚は先々への可能性を感じさせるものでした。こちらは改めて期待したいです。
もっとも、こういった目に見える不利は、馬券という面ではあまり見つけても妙味を見出せないので、その点は考慮しておきたいですね。馬券に直結するのは派手な不利よりも、見えない不利、一見わかりづらい騎乗ミスです。
そんなわけで夏競馬が本格スタートしました。そこで今週からは夏競馬で注目すべき騎手を何人か取り上げてみたいと思います。
初回は菅原明良騎手。菅原明騎手については年明けに一度取り上げています。その際に、
「今年、菅原明騎手はブレイクする!」
と高らかに(?)宣言したのですが、年明けから悪くはないものの、イマイチな成績が続いていました。昨年末の骨折の影響もあったのかもしれません。それがここに来て徐々に復調気配。6月は主に東京競馬場で騎乗し、月間10勝の固め打ち。夏の福島開幕週でも【2-4-2-9】と好調を持続しています。
一方で、ファンはまだ菅原明騎手に対して半信半疑のようで、馬券的な妙味は十分。買えるジョッキーということで改めて特徴を掴んでおきましょう。
~重賞での強さはさらに磨きが掛かる~
個人的に菅原明騎手は若手の中でもかなり上手い部類に入ると思うのですが、なぜかそこまで人気にならないんですよね。したがって、穴も多数。それも重賞での穴が多いのが特徴です。
今年に入ってからも、フローラSを7番人気ゴールデンハインドで逃げ切り勝ち。新潟大賞典はお馴染みカラテとのコンビで勝利しましたが、こちらも5番人気。オーシャンSではディヴィナシオンに騎乗すると、15番人気の低評価を覆し2着に激走しました。
今年、これまでの重賞成績は以下の通り。