競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回取り上げるのは「C.ホー騎手」です。
なお、『競馬放送局』ではTARO氏の厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
先週から夏の札幌開催がスタートしました。早速大暴れしたのは、昨年も札幌リーディングを獲得した横山武史騎手。2日間合計19鞍に騎乗し【5-4-4-6】。日曜最終のマイネルフォルツァなどは、騎手の腕だけで持って来た…という印象を持つほどキレキレでした。
横山武史騎手といえば、皐月賞を2勝、一方、日本ダービーは1番人気の支持を集めながら勝ち切れず2着2回。このイメージ通り、直線が短いコースのほうが得意なパワータイプ。道中のコース取りや戦略性にも秀でており、札幌はピッタリというわけです。
馬のコース巧者は意識されますが、騎手のコース巧者はあまり意識されないので、「札幌の横山武史」は覚えておくだけでカネになる法則といっていいでしょう。特に芝では買いで、先週も5勝はすべて芝でした。これから9月まで続く開催でも大いに期待したいです。
さて、今回は先週から来日したチャクイウ・ホー騎手を取り上げたいと思います。
~昨夏来日時は重賞で活躍!~
ホー騎手は2年連続の来日。昨年は5週間で5勝ということで、大暴れとまではいえないかもしれませんが、7番人気カフジオクタゴンでレパードSを制したほか、10番人気ヒンドゥタイムズで小倉記念2着など、重賞で印象的な穴をあけ存在感を示しました。
実は、昨年2週目を終えた時点で、ホー騎手については一度取り上げています。まずは振り返りの意味もかねて当時のまとめを見てみましょう。昨年お伝えした内容は以下の通りでした。
<ホー騎手の特徴 / 2022年来日時>
・スタートから気合いをつけて行く海外パワースタイル
・脚を余さない反面、早仕掛け傾向アリ
・新潟芝なら外回りよりは内回り
・キレるタイプより持久力タイプが合う
・ダートの内枠は危険
・ディープ産駒よりは欧州血統向き
・芝は短い直線や荒れ馬場で持ち味を発揮
・芝の荒れ馬場◎
以上が昨年お伝えした内容でした。そこから3週間+先週来日して1週間、合計4週間騎乗したわけですが、大まかな特徴は変わっていません。というわけで、具体的な狙いどころ、逆に危ないシーンを考えてみます。
~香港仕込みのパワータイプ~