競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回のテーマは「“前走の騎手”を考える」です。
なお、『競馬放送局』ではTARO氏の厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
先週の騎手の話題といえば、やはりナミュールの乗り替わりでしょう。ムーア騎手がマイルCS当日の京都2Rで落馬。その後、正午前後にすべての騎乗のキャンセルが決まりました。注目されたナミュールの鞍上はムーア騎手から藤岡康太騎手へ。発表段階で10.5倍程度だった単勝オッズは、みるみるうちに上昇(人気面でいえば急落)し、最終的には単勝オッズ17.3倍となりました。
実は個人的にもナミュールを本命にしており、競馬放送局で公開した予想でも今年2度目の勝負度【A】で挑んでいました。それだけ自信があったわけです。
そんな勝負馬の乗り替わり、しかも根拠には外国人騎手ということも含まれていましたので、当初は少し考えてしまいました。しかし改めてレースぶりを振り返ると、デビュー2戦目の赤松賞では三浦騎手が出たなりの溜める競馬で、直線は鋭く伸びて差し切り勝ち。最近はヨーロピアンスタイルの横山武騎手か欧州出身の外国人騎手ばかりが乗っていましたが、ジャパニーズスタイルの藤岡康騎手が騎乗することで、赤松賞で見せた鋭い末脚が戻ってくるような気もしました。