競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回のテーマは「ミルコ・デムーロ騎手」です。
なお、『競馬放送局』ではTARO氏の厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
お久しぶりです。昨年末で一旦3か月の休養をいただいた当コラムですが、今週より復活いたしました。当コラムでは、
「数字やデータだけでは見えてこないジョッキーの特徴」
をお伝えしていけたらと思います。3月からルーキー騎手もデビューし、若手騎手の台頭も目立ってきておりますので、また新しいジョッキーたちもどんどん取り上げていくつもりです!
今回は復活第一弾ということで、このジョッキーを取り上げたいと思います。
~パワーアップして帰ってきた? デムーロ騎手の上昇期を見逃すな!~
というわけで、ミルコ・デムーロ騎手を取り上げようと思います。
今さらデムーロ?と思われるかもしれませんが、むしろ、今年は久々に絶好調。近年は存在感が希薄だったためか人気にもなりづらく、馬券という点では買いの状況が続いており、今後も続いていきそうです。
復調の最大の要因は、今年1月の休養ではないでしょうか。もともと手術のためイタリアに一時帰国したデムーロ騎手。結果的に医師の助言などもあり手術は回避したようですが、いいリフレッシュになったのかもしれません。精彩を欠くことも多かった昨年までの姿から一変、今年は随所に勝負強さを見せてくれています。
まずは、先週までの成績を見てみましょう。
2024年×デムーロ騎手(12-16-11-75)単勝回収 94円 複勝回収 112円
参考までに昨年同時期(大阪杯終了時点)と比較してみます。
2023年×デムーロ騎手(14-17-17-98)単勝回収 65円 複勝回収 81円
ご覧の通り、約1か月の不在がありながらも勝利数はほとんど変わらず、勝率や回収率などは大きく上昇しています。
~大一番での強さが戻ってきた~
特に目立つのは重賞戦線での活躍でしょう。
きさらぎ賞の週末に復帰すると、早速シヴァースで8番人気3着と好走。弥生賞では6番人気のコスモキュランダで得意のマクリを打って勝利すると、翌週のフィリーズレビューではセシリエプラージュで12番人気3着。先週のダービー卿CTでも8番人気のエエヤンで2着と健闘しました。集計外ではありますが、サンライズホークとのコンビでも、交流グレードのかきつばた記念を勝利しています。
レース内容も良くなっており、以前のようにボコっとゲートでアオる出遅れが減少。かつてのような体力やパワーがなくなった分、ソツのない競馬をできていることが成績向上にも繋がっている印象です。
一方で、ファンの意識はまだ現状に追いついておらず、かつてほどデムーロだから売れるということはない。馬券を買う立場としては有利な状況が続きそうです。
~具体的な狙いどころ~
では、重賞以外での狙いどころはどこなのか? 具体的には以下のポイントを押さえておけばOKです。