競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回のテーマは「ルーキー・吉村誠之助騎手と天皇賞・春の注目コンビ」です。
なお、『競馬放送局』ではTARO氏の厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
前回までは2度に渡り関東のルーキー・長浜鴻緒騎手について取り上げてまいりました。今週からは関西のルーキー・吉村誠之助騎手の狙いどころを探ってみたいと思います。
何度もお伝えしている通り、ジョッキーを読み解く上でデータは万能ではありません。参考にはなりますが、やはり馬券に生かせる特徴を見極めるためには、データ以外のアナログ視点から見えてくる要素を分析する必要があります。
一つは当然のことながら、実際のレースでどういった動きをするか。さらにインタビューでの受け答えや血縁関係、見た目の雰囲気、目指すジョッキー像などからも特徴を読み解くことができます。
例えば、和田竜二騎手は見るからに強気な騎乗をしそうですが、実際のレースも見た目の雰囲気に近いものがあります。手堅い雰囲気の北村宏司騎手はレースぶりも実に手堅い。
もちろん個人の感覚によるものはありますし、昨今批判をされがちなルッキズムに通じるものもありますので、安易に断定はできないのですが、騎乗の流儀は生き方そのものでもあります。だからこそ、データからは見えないものを読み解く必要があるということでご理解ください。
~初勝利がオープンでのイン差し!~
今回取り上げる吉村誠之助騎手は、関西の清水久詞厩舎からデビュー。父は兵庫のトップジョッキー・吉村智洋騎手。地方騎手の二世という点では、昨年デビューし大活躍中の田口貫太騎手と同じです。