競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回のテーマは「オシェア騎手の狙いどころと消しどころ&ヴィクトリアマイルの注目コンビ」です。
なお、『競馬放送局』ではTARO氏の厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
早速ですが、今回は短期免許で来日中のタイグ・オシェア騎手を取り上げてみようと思います。
オシェア騎手はアイルランド生まれの42歳。UAEで3年連続リーディングを獲得。今年のドバイワールドカップではローレルリバーに騎乗すると、日本のウシュバテソーロを下して勝利したほか、ドバイゴールデンシャヒーンもこれまで2度勝っています。
以上のプロフィールをお伝えすれば分かる通り、主戦場はダートです。果たして日本の芝競馬に対応できるのか? 早速現状と狙いどころをまとめてみます。
~来日初日から重賞で人気馬に騎乗するなど恵まれていたが…~
オシェア騎手が日本で騎乗を開始したのは、春の東京2週目。現地でトップクラスの騎手しか来日できない現状の制度を考えれば、当然オシェア騎手も海外のトップジョッキー。期待も高く、初日から有力馬が何頭も用意されました。
最初の重賞騎乗となった青葉賞では、1番人気に支持されたヘデントールに騎乗。しかしスタートで出負けすると、道中は後方でもがき、まったく伸びずに8着。人気を裏切ってしまいます。
直前の東京10Rではダノンザタイガーに騎乗。こちらは前走ルメール騎手が溜める競馬を試みて3着に来ていましたが、今回は一転して先行策。しかし、道中やや掛かり気味の2番手から失速。上手くリズムが合わなかった印象でした。
やはりダートが主戦場のUAEで騎乗しているだけあって、芝で溜める競馬を求められると少々厳しそうな印象。今後の慣れ次第ではありますが、現状芝で買うならズブい馬や先行馬でしょうか。
~可能性を感じたレースと具体的な狙いどころ~