競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回のテーマは「今回のテーマは騎手の適性。ただ今発生している“タケシ馬場”について」です。
なお、『競馬放送局』ではTARO氏の厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
先週は亀谷競馬サロンゲスト出演DAYでした。北九州記念の◎カンチェンジュンガは自信があったのですが、あと一歩及ばずの4着。的中していたら枠の連結部のひとつ外の有利についてドヤ顔でお話ししたかったのですが、それはまたの機会にします。
さて、今回のテーマは騎手の適性。というわけで、ただ今発生している「タケシ馬場」についてお話ししたいと思います。
~函館芝はタケシ馬場?~
ラスト2週を残すのみとなっている函館競馬ですが、現在10勝を挙げ、リーディングトップにつけているのが横山武史騎手です。ほぼフル参戦しているので、本人からしたら当然なのかもしれませんが、特に目立つのは芝での活躍ぶりです。
・2024年函館×横山武騎手
ダート(0-4-3-12)
芝(10-4-6-20)
ご覧の通り、函館における10勝はすべて芝。かなり極端な傾向が出ています。ただ、これにはきちんと理由があります。
ダートで勝ち切れていないのは、函館ダートがほぼ一貫して逃げ有利で、なかなか差し馬がアタマまで来れないから。余談ですが、現状ダートでもっとも勝っているのは、4勝を挙げている▲高杉騎手。すべて初角2番手以内と、減量恩恵を存分に生かしています。
逆に芝は程よく差しも届いており、その状況が横山武スタイルにピタリとハマっている印象です。
~馬の適性と同じように騎手の適性も重要~
そもそも馬の適性と比べると、騎手の適性については現状あまり考えられていない気がします。その理由は単純で、馬の適性は過去の成績を見れば一目瞭然、馬柱を見てもすぐに分かります。
一方、騎手の適性は馬柱やネットの出馬表を眺めるだけでは分からない。大衆がすぐに分からないということは、それだけ人気に反映されづらく、逆にいえば覚えておく価値があります。
そこで、横山武騎手です。もはやリーディング上位の常連ともいえる同騎手ですが、実は競馬場による成績の違いが顕著です。