競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回のテーマは「直線競馬で買える騎手リスト&レパードSの展望」です。
なお、『競馬放送局』ではTARO氏の厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
先週は年に一度のお楽しみ、アイビスサマーダッシュ。
…だったのですが、本命にしたメディーヴァルは13番人気5着。ラスト1Fでは完全にもらったと思ったんですが、最後の最後捌けなかったですね…。ただ捌くのも騎手の技量。そこはわかっていて狙ったので仕方ないです。
馬券を抜きにしてみても、今年のアイビスサマーダッシュは少々物足りなかった気がします(当ててから言えって話ではある)。なぜって、菊沢騎手、杉原騎手は新潟にいるのに乗り馬がいない上に、津村騎手はお休み。密かに直線で期待している松本騎手は、ディヴィナシオンが乗り替わりで松山騎手になってしまい悶絶。
ひとこと言いたい。各陣営はもっと直線で乗れる騎手をちゃんと見てほしい。
レースは、藤田菜七子騎手がさすがに直線巧者らしく外ラチを取り切ったこと以外は、意外なカニ歩きを見せたクムシラコの内田騎手、ジワっとカニ歩きのロードベイリーフ=和田竜二騎手あたりが見せ場。内ラチ特攻の藤懸騎手と、その特攻の巻き添えを食らっていたリプレーザの動きはちょっと面白かったですかね。
もっとも、今年の馬場で内ラチ特攻は結果的には厳しくて、最後はカニ歩きならぬ亀歩きでしたが…。それでもナイスチャレンジということで。
あくまでも私見ですが、テイエムスパーダ、ディヴィナシオン、メディーヴァルあたりは菊沢騎手なら勝っていたと思いますよ。騎手選びだけで1着賞金4100万円ですから、もっと真剣に騎手を選択してほしいです。ディヴィナシオンは松本騎手なら3着には来れたでしょう。
松山騎手は前週もヴィクトワールピサ産駒(ロングラン)に騎乗して4着。これは必然なんですよね。
ちなみに松山騎手と手が合うのはアドマイヤマーズ産駒でしょう。まだ1頭も乗ったことないんですが。これはわかります。見つけたら買い続けてください。
余談が過ぎましたが、文句ばかり言っても仕方ないので、直線競馬で買える騎手をこっそり理解して、大きく儲けましょう。
~直線競馬で必要なものは?~
というわけで、まだ夏の新潟は1週を終えただけ。これからも直線競馬は行われますから、そこで大事なことをまとめておきます。
(1)外への執拗なこだわり
これはやりすぎなくらいで良い。ジワっと寄せて行くよりも一気に外に向けて走る、まさにカニ歩きこそが正義。外枠なら詰まることを覚悟してでも張り付く。
(2)ガッツ
ガッツも大事。馬群を捌いてこじ開けてくる気合い。もちろん危険な騎乗はダメですが、若手騎手の方が総じて活躍するのは思い切りの良さもあります。
(3)若さ(斤量)
これは(2)にも通じますが、同時に斤量面も有利。平場は女性騎手や減量騎手の中で直線巧者がいればかなり有利。
(4)仕掛け
意外と盲点なのがココ。直線競馬とはいえひと息では走れず、ガツガツ行き過ぎるとラスト1Fで失速する。外枠の逃げタイプはこの罠にハマりがちなので、少し脚を溜めて仕掛けを待てるかどうかが、最後の伸びに繋がります。
~2024年夏・最新版! これが直線競馬で買えるジョッキーリストだ!~
ココからはもうシンプルに、現在の直線競馬で買える騎手を挙げていきます。アイビスサマーダッシュで菊沢騎手が余っていたのを見ても、もはや陣営の采配に期待しても仕方ない。我々だけで儲けましょう!