競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回のテーマは「ドイツ流の個性が際立つシュタルケ騎手」です。
なお、『競馬放送局』ではTARO氏の厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
秋G1開幕戦、スプリンターズSはなかなか見応えのあるレースでしたね。
前回の展望の際に、
「横山典騎手はテン乗りの場合まずはニュートラルで入って様子を見るところがあります」
と書きましたが、ピューロマジックはニュートラルで入ったらスピードが違って、飛ばす逃げとなりましたね。そこをスムーズに追い掛けたのが、スタート巧者の西村淳騎手騎乗のルガル。外先行からスムーズに抜け出したルガルと、インで待機した組が上位を占めました。
トウシンマカオはもともと鮫島駿騎手が騎乗していた馬ですが、乗り替わってからパフォーマンスが上がっています。菅原明騎手は柔らかさも力強さも備えた将来有望なジョッキーで、鮫島駿騎手よりもパワータイプの馬を動かせる強みがあります。
またナムラクレアは浜中俊騎手が騎乗していましたが、今回は騎乗停止で乗れず。ただ、結果的にはこちらも横山武騎手への乗り替わりがプラスになったとみるべきでしょう。昨年よりは中身の濃い3着。
改めて、適度な乗り替わりがあった方が、馬の新たな可能性が引き出されるのだなと感じさせられる結果でもありましたね。
未だに、
「乗り替わり=降ろされた!」
のようなネガティブな反応が多いのですが、そうではなく、
「新たな可能性を引き出される良い機会」
だと考えたいですね。大谷選手の前の通訳じゃないですが、この人じゃなきゃダメ…のように見えたって、実際そうじゃなくなってみたらそれはそれでどうにかなったり、あるいはより良い状況が生まれたりするものです。騎手も同じですね。
~来日中のシュタルケ騎手研究~
さて、今回は短期免許で来日中のシュタルケ騎手を取り上げます。
というのも、シュタルケ騎手、個人的に好きなんですよね。今回の来日でも2回本命にしていますが、その結果は以下の通り。
◎ジョーメッドヴィン 8番人気2着
◎マイネルエンペラー 4番人気3着
これをあと3回くらい続けたら、シュタルケ・マスターを名乗れますかね。
というわけで、今回のコラムでは、シュタルケ騎手を手の内に入れていただきましょう。