競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回のテーマは「吉村誠之助騎手(後編)~現状の狙いどころとまとめ、京都記念展望」です。
東京新聞杯はDコース開催らしい決着になりました。
勝ったウォーターリヒトは、菅原明騎手がさすがの騎乗でしたね。道中急かさず溜めたことで、直線の爆発的な伸びに繋げました。
そして、3着に敗れたとはいえ波乱の主役となったのはメイショウチタン。現在のコース傾向を生かしての思い切った逃げでしたが、その持ち味を引き出したのは鞍上の吉田豊騎手。吉田豊騎手もいつか本コラムで取り上げようと思っているのですが、近年はとにかく思い切った逃げか、あるいは追い込みで穴をあける決め打ち系のジョッキーとして存在感を示しています。
代表例はやはりパンサラッサ。説明不要の逃げ馬。今回のメイショウチタンも逃げ。
一方、昨年のアルゼンチン共和国杯ではハヤヤッコに騎乗し、追い込みを決めて勝利。他にもレッドヴェイロンやアポロビビなど、オープン以上でも忘れた頃に一発穴をあけています。
逃げか追い込みか、まるでかつてのダンシングブレーヴ産駒のような「極端な脚質で結果を出す」のが吉田豊騎手(例えが古いか)。「東のユタカ」というフレーズを耳にすることもなくなりましたが、まだまだ健在です。
~先週も重賞で好走の吉村騎手~
では、ココから本編。今回は吉村誠之助騎手の後編です。前回は、騎手のプロフィールからある程度特徴を見抜けるのでは、ということでプロフィールを解析していきましたが、今回は騎乗スタイルも見て行きます。