競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回のテーマは「持ち人気の低い騎手」です。
先週は水道橋に突撃してまいりました。スプリングSは◎ピコチャンブラックで亀谷氏と一致。条件面での上積みもあった上に、馬場状態も流れもバッチリハマり、直線は抜け出してくれました。もっとも亀谷氏は◎○▲で当てられていたので、自身の的中は霞むことになりましたが…。それでも、素直に良い結果になりました。
ピコチャンブラックは乗り替わりもカギで、ホープフルSでは川田騎手が騎乗。気が勝ったタイプの若馬に川田騎手というのは、いわばと劇薬×劇薬の組み合わせで、相性も良くなかったと思います。川田騎手はちょっと気を抜くタイプとか、おっとりしてズブいとか、そういう馬でこそですよね。
また、先週「内枠は苦手」として取り上げた戸崎騎手のダノンセンチュリーはまさかの最内枠。やはりこれは苦しく、包まれるのを嫌って逃げの手に出ましたがまったく持ち味を出せずに終わってしまいました。
騎手と馬の相性、条件の相性も大事ということです。
~人気しやすい騎手としにくい騎手~
さて、今回は「持ち人気」の低い騎手を取り上げたみたいと思います。
「持ち人気」とは、言い換えればブランド力のようなもの。商品を売る上でブランディングは非常に大切ですが、馬券という点で考えれば、ブランド人気すると消費者である馬券購買者としては買いづらくなります。
例えばノーザンファーム産の評判馬でPOG本でも話題になるような馬の新馬戦の単勝馬券は、たいていの場合割に合わない。
アーモンドアイの初仔アロンズロットは、
デビュー戦→1.4倍で4着
2戦目→2.0倍で2着
3戦目→1.8倍で3着
4戦目→2.4倍でようやく勝ち上がり
こういった話題馬は持ち人気が高すぎて、勝負するには適さない場合が多いわけです。
ジョッキーの場合にもやはり持ち人気があります。案外人気を持っているルメール、モレイラといったジョッキーでも買いやすかったりするのですが、それ以上に狙いやすいのは持ち人気はないけど、結果を出すジョッキーです。
前置きが長くなりました。今回、持ち人気は低いものの今狙うべきジョッキーとしてご紹介したいのが、フルキチの愛称で親しまれる古川吉洋騎手です。
~実は絶好調のフルキチ騎手~