競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回のテーマは「今村聖奈騎手&皐月賞徹底展望」です。
桜花賞は◎リンクスティップで勝負。出遅れは想定内とはいえ、少し想定より大きく遅れたのでヒヤリとしましたが、デムーロ騎手らしいマクリでどうにか3着に持って来てくれました。道悪も向いた感がありますね。
エリカエクスプレスは内枠に入ると危ない、と先週触れた通り。選択肢が狭まる枠並びだったので、今回はどうにもならなかったと思います。むしろよく5着に粘ったなというレースでした。
これは戸崎騎手がどうこうとか、馬がどうこうとか言うより、強いていえば運ですね。レース結果をもっとも大きく左右するのは「運」ですから。
もちろん、運次第ってのは読めないわけではなく、事前に読めるものですので、今回、運のいい馬か、前回まで運が悪かった馬か、あるいは、運に左右されない馬を狙うってのが、予想ゲームの基本ですよね。
~今村騎手の関東参戦に注目!~
先週の騎手トピックとして少し注目しておきたいのは、今村騎手の関東での騎乗です。
早速1勝3着1回と結果を出しました。3着は13番人気馬に騎乗してのものですから、かつてのように人気にならなくなっていて影が薄くなっている今は、狙いどころがあるでしょう。
騎乗スタイルは、
「超リズム重視型」
です。基本的に無茶はせず馬の脚を溜める、先行するにしても溜めて先行するので、スタミナ温存率と末脚率が高いジョッキーです。セルバーグととのコンビでは1800mで勝利、さらに同距離で小倉大賞典3着と好走していますが、同馬が1800m以上で馬券に絡んだのは今村騎手騎乗時だけ。フワッと乗って、上手く脚を溜めます。半面馬群を捌くという意識は低いので、とにかく先行でも差しでもリズムを取れるかがカギ。
以下のデータが参考になります。
▽今村騎手×枠別成績(2024年~先週末)
1~2枠 0勝
3~5枠 3勝
6~8枠 6勝
また、脚を溜めるのは上手なので、ローカル芝の2200m以上では少し注目ですね。芝では内が荒れて外が伸びやすい馬場も向いています。あとはダートの短距離での一発も注意。
この後は福島~新潟にも参戦するようなので覚えておきたいです。
~皐月賞のジョッキー展望~
さて、今週は皐月賞が行われます。今年のポイントは2点。