競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回のテーマは「安田記念徹底展望」です。
なお、『競馬放送局』ではTARO氏の厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
今年も日本ダービーが終わりました。
事前のイメージ通り、ほぼ紛れのない能力決着。◎クロワデュノールは器用な馬で、スンナリ好位から抜け出し完勝。3着ショウヘイはさすが東京芝2400mの神様・ルメールという感じのソツのない騎乗でした。
今後への教訓としてはむしろ、2着のマスカレードボールでしょうか。同馬に関していえば皐月賞で上手く脚を溜めたところからの乗り替わりで、坂井瑠星騎手で外枠だと、ある程度前々で勝負して持ち味を生かせないんじゃないかと思ったんですね。
ところが、今回はキッチリ脚を溜めて末脚を伸ばす完璧な騎乗。坂井騎手は基本的にパワータイプで、ダートや短距離が得意。とはいえ、今回のレースぶりを見ていると、勝負どころではきちんと溜める競馬もできるハイブリッド型なのかもしれません。
思えば昨年の日本ダービーのシンエンペラー(3着)も、オークスのライトバック(3着)も、キッチリ脚を溜めて末脚を伸ばしていましたからね。もともと上背があって手脚も長いように見えるので、芝で溜める競馬も問題なくこなせるのかもしれません。二刀流騎乗は、今後に向けても大きな強みになりそうです。
~マイネル軍団の騎手起用~
また、ダービーの後の目黒記念は、久々に○▲◎の大本線で的中することができました。
本命にした◎マイネルクリソーラは横山武騎手騎乗。前走初騎乗で勝利を挙げ、今回は継続騎乗でした。
競馬放送局における予想でも、
「マイネル×横山武史騎手は特注コンビ」
と書いた通り、マイネル軍団(ラフィアン)の馬は騎手による出し入れが非常に有効です。
現在の主戦騎手は完全に柴田大騎手から丹内騎手に替わっていますが、2023年以降30回以上騎乗したジョッキーの中で、好成績をあげているのは、丹内騎手以外だと横山武騎手や戸崎騎手、石川騎手、津村騎手あたり。また、関西だと和田竜騎手や稀に騎乗するデムーロ騎手、川田騎手、坂井騎手も狙いどころ。
ラフィアンの馬はゴールドシップ産駒やスクリーンヒーロー産駒のような少しズブめのタイプが多く、基本的には決め手よりも持久力型なので、しっかり追えるジョッキー向きです。
シンプルですが有効な戦略なので、乗り替わりや過去の騎手からのパフォーマンスアップを上手く狙い撃ちしたいです。
~安田記念徹底展望~
さて、春のG1戦線も気づけば今週の安田記念、そして来週の宝塚記念を残すのみとなりました。まずは今週の安田記念の展望に行きましょう。
今回は是非買いたい馬がいますから、あとは枠順でしょうかね。
▽ウインマーベル(松山)