東京スポーツ・藤井真俊記者によるPOG最新情報。今回は先週の青葉賞、フローラSの振り返りと、今週日曜東京で行われるプリンシパルSの注目馬情報です。現場記者だからこそ聞ける話は必見です!
藤井真俊記者の最新記事や予想等はWebサイト「東スポ競馬」でご確認ください。
先週は土曜東京でGII・青葉賞、日曜東京でGII・フローラSと、それぞれダービー、オークスのトライアルレースが行われました。
とりわけ青葉賞は例年より1週繰り上がっての開催で、従来の中3週から中4週へと本番までのレース間隔にゆとりが生まれることに。これまでダービー馬が1頭も出ていないトライアルですが、今年から風向きが変わるかもしれません。
そんな青葉賞を制したのは1番人気のエネルジコでした。前回よりはゲートを出たものの、やはり前半はゆっくりで後方のポジション。直線を向いて外に持ち出され、ステッキが入ったのはラスト2Fを過ぎてから。その時点でも位置取りは依然として後方のままでしたが…。
圧巻だったのはそこから。一完歩ごとに前との差を詰めると、今回もきっちり差し切ってみせたのです。これでデビューから無傷の3連勝。そのデビュー戦は上がり2F11.3→11.1秒の加速ラップを差し切ったものでしたが、今回の青葉賞も11.3→11.2秒の加速ラップを差し切り勝ち。とにかくラストの決め手は非凡なものがあります。
先週の当コラムでもご紹介したように、調教から素晴らしい動きを見せるタイプではなく、レース後にも高柳瑞調教師は「いい意味で調教と競馬がリンクしない。扱ったことのないタイプで、いつも不安なんです」と吐露しましたが、常に結果を出し続けています。父ドゥラメンテを彷彿させる切れ味の持ち主。“中4週”のローテを味方に、本番でも好走が期待されます。
フローラSは7番人気の伏兵・カムニャックが中団追走から差し切り勝ち。シュタルケ騎手のスマートなエスコートが光りましたが、それまでアルテミスS・6着、エルフィンS・4着と連敗していたことを考えると、残念ながら“新星登場”といったフレッシュ感は感じられません。
ブラックタイド産駒で、今回はマイルからの距離延長。新馬戦以来の2000mで勝ったことからも距離は延びて良さそうなイメージですが、既成勢力をおびやかすほどのインパクトは無かったように思います。
さて今週も土曜東京でスイートピーS、日曜東京でプリンシパルSと、2つのクラシック・トライアルが行われます。
とりわけプリンシパルSは青葉賞同様、例年より1週繰り上がっての施行となるだけに、やはり今年は例年以上に注目が必要でしょう。