Mの法則でお馴染みの今井雅宏氏と当サロン主催・亀谷敬正との師弟トークコラム『今井雅宏×亀谷敬正 ~トレンド種牡馬トーク~』。馬券的に美味しい種牡馬の解説、馬券的な活用方法などをデータを交えながら説明いたします。
第17回目のトークテーマはエピファネイア。師弟によるディープな競馬トークをお楽しみください!
亀谷敬正(以下、亀):エピファネイアは主流適性の血統ですから、直線の長いコース、上がり勝負に強い種牡馬ですね。
今井雅宏(以下、今):そのぶん、揉まれ弱さもあるよね。MのL系で、気の良さがあって素直に反応出来るから単調な競馬で強いけど、タイトなレースでごちゃつくと脆いタイプだよ。
亀:内で丁寧に乗るような競馬は合わないわけですね。母のシーザリオは主張が強いので、産駒に影響が伝わりやすい。タフな血統でありながら、あれだけのスピードを伝えている、まさに名牝中の名牝です。
今:シーザリオはスペシャルウィーク産駒で、しぶとさと体力があったよね。それに淡泊だけど安定した力を持ったシンボリクリスエスが付加された馬がエピファネイアだった。
亀:エピファネイアと言えばジャパンC、無茶苦茶強かったじゃないですか。
今:ああ、あれは度肝を抜かされる走りだったよね~。確かにそのまま産駒と同じだ。ジャパンCは広いコースへの延長だったし、産駒も単調な競馬への適性、特に延長適性が無茶苦茶高いよね。その中でも各馬が初距離への延長になるレースでは抜群の優位性を示す。
▲エピファネイア産駒 芝の延長ローテ成績
亀:まさに今井さんから教わった「馬は走る距離を知らない」、「前走からの反応は血統に出る」ですよ。
今:「お、前走よりやけにスムーズに流れに乗れるぞ!」ってなって、気分良く追走出来るもんね。精神的に安定していて、掛かる心配もない。ペースが緩く感じると道中に余裕が出て、馬群にも対応しちゃうし。1枠も延長だと回収率が高いよ。
亀:今井さんが考案した前走からのペースデータでも、前半が緩い方が良いですか?