Mの法則でお馴染みの今井雅宏氏と当サロン主催・亀谷敬正との師弟トークコラム『今井雅宏×亀谷敬正 ~トレンド種牡馬トーク~』。馬券的に美味しい種牡馬の解説、馬券的な活用方法などをデータを交えながら説明いたします。
第22回目のトークテーマはジャスタウェイ考察のまとめと、新たにスタートするディープインパクトの考察。師弟によるディープな競馬トークをお楽しみください!
今井雅宏(以下、今):前回は最近の砂が芝質になってきて、ジャスタウェイもダートで走る馬が特に現2~3歳世代で増えて来たという話だったね。
亀谷敬正(以下、亀):ダートに限らず芝もですが、馬場は日々進化していきますよね。常に新しい馬場に向けて我々も戦略を立てていかないとです。
ただ、パワーの持続力で先行する競馬が得意なので、1400m以下のダートはイマイチなんですよ。1400m以下の主要3距離は全て複勝回収率50%台で、1300m以下では150回以上走ってまだ4勝のみ。単勝回収率もかなり低いです。
今:ダートの忙しい流れは苦手だよね。
亀:ダートが主戦場の米国型と違って、ジャスタウェイはダッシュ力が弱いですから。
今:「ウマゲノム版 種牡馬辞典」で出しているダートハイラップ指数という、ハイペースに強いかどうかの数字では“39LL”と、かなり低くなってるよ。
亀:Lは長距離向きということですか?
今:うん、長距離のハイペースなら対応するけど、短距離のハイペースはかなり苦手になる。だから前走よりペースアップしやすい短縮は良くないよ。
亀:単勝回収率で見ると、短縮37%、同距離51%、延長100%で、随分と差がありますね。
今:特に短い距離の短縮はキツくて、1300m以下は80回近く走ってまだ1勝だから。その1勝も短縮なのに前走より1秒もペースダウンしたレースだったよ。混戦には強いんで穴で2~3着に紛れ込むとかはあるけど、特に人気で忙しい条件だと危ない。
亀:逆に広い東京1600mの短縮なんて凄く走っていますよね。
今:同じ意味で1枠では複勝率が低いよ。ダッシュ力が弱いとダートの速い流れの内枠は致命傷になりやすいから。
亀:前回話題になりましたが、芝でも内枠自体は合うけど、不利を受けやすい1枠はイマイチでしたよね。