Mの法則でお馴染みの今井雅宏氏と当サロン主催・亀谷敬正との師弟トークコラム『今井雅宏×亀谷敬正 ~トレンド種牡馬トーク~』。馬券的に美味しい種牡馬の解説、馬券的な活用方法などをデータを交えながら説明いたします。
第46回目のトークテーマはスクリーンヒーロー。師弟によるディープな競馬トークをお楽しみください!
亀谷敬正(以下、亀):ゴールドシップを取り挙げるタイミング、多少狙っていたとはいえ、ハマりましたね~。
今井雅宏(以下、今):先週のフローラS、人気薄のゴールドシップ(ゴールデンハインド)が激走したけど、ちょうどここ2週取り挙げていたんでタイムリーだったね。ゴールデンハインドは3番手の▲にして馬連当てたけど、あれが前々回話した「3歳牝馬の延長根幹距離パターン」になるよ。
亀:「3歳牝馬はそれまでのレースが単調な上がり勝負になりやすいので、延長の根幹距離が牝馬にとって相当体力的に辛く感じる」という話ですよね。
今:だから仮に根幹距離らしい上がり勝負になっても、各馬にとっては体力的にタフな消耗戦、つまり根幹距離ではなく非根幹距離に感じるんだ。
亀:逃げて自ら消耗戦に持ち込んだのも嵌まりましたね。逃げは距離適性を自分の領域に持ち込めますからね。
今:馬が最も気持ちよく走れる、逃げの位置取りショックだもんね。「ステップによって、同じ条件でも走りの質は全然違ってくる」という、競馬では大切な概念だよね。
亀:ただし、ショック後は凡走しやすいんですけどね。似たような話を福永元騎手も言ってました。ですから当連載の最初で話したように、「根幹距離」という表現ではなく、「主流スピード」とかの表現がいいですよね。「根幹」、「非根幹」と距離を取っちゃう方が、より分かりやすいと思うんですよ。
今:そういえば、2週前も同じパターンで福島民報杯を人気薄のゴールドシップ(エリオトローピオ)が延長で2着したけど、あれも▲で当てたんだ。「延長の根幹距離」でも、3勝クラス11着後で、格下を惨敗した馬にとって延長のOPは体力的に相当タイトに感じる。2000mなんだけど、自身の感覚としては自己条件の2200mとか2600mを走るのと同じなんだよね。
亀:根幹の流れを馬が感じなくていい競馬で馬券になったわけですね。
今:だから「前走より体力的にタイトな条件だと集中力が切れない」という特徴(C系)が、根幹距離でも最大限に発揮される。普通のステップで根幹距離の延長なら危ないけど。
亀:道悪の荒れ馬場で余計に非主流に感じたのもありましたね。ただこの概念を説明するのは大変。「非根幹距離向きも、3歳牝馬など体力的に今までよりハードなレースなら根幹距離も買い」と、取り敢えず格言で覚えて貰うのが手っ取り早くなりますよね(笑)。
さて、今回からはスクリーンヒーローを取り挙げますが、イメージとしてはモーリスよりゴールドアクターで考えると良いのかなと。スピードの持続力で走るタイプですね。