Mの法則でお馴染みの今井雅宏氏と当サロン主催・亀谷敬正との師弟トークコラム『今井雅宏×亀谷敬正 ~トレンド種牡馬トーク~』。馬券的に美味しい種牡馬の解説、馬券的な活用方法などをデータを交えながら説明いたします。
第53回目のトークテーマはビッグアーサー考察のまとめと、以前公開したホッコータルマエ考察の補足。師弟によるディープな競馬トークをお楽しみください!
亀谷敬正(以下、亀):ビッグアーサーは馬体重も特徴的ですね。小さすぎるとパワー不足になりやすいけど、あまり大きすぎても良くないんですよ。
今井雅宏(以下、今):それは面白いね。スピードタイプだから、小さすぎるとパワー不足で良くないだろうとは思うけど。
亀:短距離血統なんで小さすぎるとイマイチですが、短距離向きのパワーを強化しようとアメリカ型のデカい血統を配合すると、それはそれで失敗しやすいです。
今:「ダートはバリバリのアメリカ血統みたいなパワータイプでない方が良い」って話と関係があるのかな?
亀:そうですね。母父は芝もダートもサイズ感が重要で、サンデー系で切れを強化した方が向くわけです。440~500キロくらいの馬体重が一番走りやすいですよ。
▲ビッグアーサー産駒 馬体重別成績(芝・ダ総合)
今:トウシンマカオ、クリノマジンも460キロくらいで、牡馬の短距離馬としては確かに小さいね。それもあって短距離馬にしては強引なパワー競馬よりも、前に馬を置いて馬群の中でしぶとく走るような競馬(C系)が向いてくる産駒が多いわけだけど。
亀:もともとビッグアーサー自身が520キロくらいの大型馬でしたから、母父はコンパクトな方がちょうど良くなってキレが出てくるわけですよ。なので、少し走るポイントが狭いというか、勝ち上がるには制約が多いですね。
同じスプリントGI馬でも、ロードカナロアは多彩な体重やカテゴリで勝ち上がりますけど、ビッグアーサーは勝ち上がり方に多彩さはないです。
今:馬体重はあまり重要視されていないけど、競馬ではかなり結果に影響する要素なんだよね。特にローテーションと馬体重は密接に関係する。例えばMでは、L系は基本的に増えた方が良くて、C系は絞れた方が良いとか。もちろん、前走が太いかどうかにもよるけど、本質的な心神構造としてね。