Mの法則でお馴染みの今井雅宏氏と当サロン主催・亀谷敬正との師弟トークコラム『今井雅宏×亀谷敬正 ~トレンド種牡馬トーク~』。馬券的に美味しい種牡馬の解説、活用方法などをデータを交えながら説明いたします。
第61回目のトークテーマはマクフィ。師弟によるディープな競馬トークをお楽しみください!
今井雅宏(以下、今): 牡牝の違いがこの連載でよく話題に出るけど、先週のレパードSのライオットガールなんかも好例だったよ。
亀谷敬正(以下、亀): シニスターミニスター産駒の牝馬でした。
今: レパードSは、シニスターミニスターは良くないんだよね。道悪だとダートのパワータイプも走るけど、良馬場になるとMのC要素、つまりしぶとさもあるタイプの芝血統のほうが走るレース質になりやすいんだ。
亀: 牡馬のシニスターミニスター産駒であるインカンテーションが勝った年は道悪でした。
今: 今年はパサパサの良馬場だったけど、ライオットガールは牝馬なんだよね。だから牡馬のシニスターミニスターより、C要素がさらに強まってくる。それで敢えて対抗にして、6点買いだけど馬単83倍を当てたよ。
亀: ボクは欧州芝血統の中で砂適性も強い血統が走りやすいレースと見ました。ライオットガールは牝馬で母父がハーツクライ。砂適性に加えて欧州芝要素も強化されたタイプと分析しています。いずれにせよ、種牡馬の分析を性別によって変えることが効果的なレースでしたね。
今: それと以前に解説したように、不良を自力で勝ってきたシニスターミニスターは、上のクラスでも通用する可能性が高いんだ。元々、不良を自ら動いて勝ち切る強引さ(S質)のやや希薄な種牡馬なんで、これは指標になるよ。
亀: ライオットガールは不良の1勝クラスを好位差しで圧勝した後、2勝クラスも連勝してますね。「マクり勝ちは強さの証」は有効な格言ですからね。
今: あと新潟と違って札幌のダートは、雨でかなり特殊な馬場になったよね。
亀: それを利用して3連単148万馬券にもなった日曜の札幌7Rは、「亀谷競馬サロン」では的中者が続出しました。もちろんボクも当てました。
今: おお、凄いな。僕もサンダビュークは押さえには評価したけど勝つとは思わなかったよ。どうしてピックアップしたの?
亀: この馬はYouTube『亀谷敬正の競馬血統辞典』の買いパターンにも該当していました。ザファクターは母父がサンデー系こそ買いなんですよ。それから、8番人気3着だったクロンヌドラレーヌは、ロードカナロアで道悪の高速馬場が合うという読みでした。
今: あ、それで思い出したよ(笑)。エルムSは5番人気のルコルセールを狙ったけど、これもロードカナロアだったんだ。
亀: 同じですよ(笑)。ボクもルコルセールにしました。ロードカナロアの高速馬場ですね。
今: それが同じロードカナロアで、こっちも3番手評価に抜擢した10番人気のロッシュローブにハナ差競り負けて馬券圏外になっちゃったんだよね。両方とも相手強化のロードカナロアだったけど、皮肉な結末だったよ。
亀: あ、それも同じですよ(笑)。ロッシュローブも買い目にピックアップしてました。
今: あの日の砂は、かなり特殊になっちゃったんだよね。道悪だけど、案外時計の掛かる差し馬場になったんだ。土曜も雨が上がって水がひけた10Rでは、良に近い時計の掛かる差し馬場になったけど、日曜は大雨予報だからさすがに高速になると思って予想したら、やっぱり雨が上がったら時計が掛かった。
水がひけると時計の掛かるタイプの道悪はあんまり見ないよね。例年の一般的な高速道悪なら、恐らくロードカナロアの2頭はもっと上の着順だったんじゃないかな。ヘニーヒューズのセキフウにはパワータイプの追い込み馬場でピッタリだったし。
亀: 芝ダート兼用&性別によって個性が違う、という今出た話題にもピッタリな種牡馬がマクフィですよね。ボクはデビュー前から、芝1400m以下で馬券的に美味しい種牡馬になると解説していたんですよ。
今: それはどういう読みで?