Mの法則でお馴染みの今井雅宏氏と当サロン主催・亀谷敬正との師弟トークコラム『今井雅宏×亀谷敬正 ~トレンド種牡馬トーク~』。馬券的に美味しい種牡馬の解説、馬券的な活用方法などをデータを交えながら説明いたします。
第82回目のトークテーマはダノンバラード。師弟によるディープな競馬トークをお楽しみください!
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亀谷敬正(以下、亀):今週もまたドレフォンでおいしい馬券を取りました。勝負レースに推奨した土曜京都8R、ツークフォーゲルが本命でした。
(参考) 先週の的中情報/競馬放送局
今井雅宏(以下、今):お、単勝17倍も付いてるね。ダート1800mからの大幅短縮だったんだ。
亀:それと使い減りする馬なので、休み明けで馬体が戻ってくるのを狙ったのもありました。休養前が連続馬体減りで調子を落としてましたから。
今:馬体重は大切だもんね~。気の良いパワータイプだから、確かに休養前は連続馬体減りで厳しかったよね。あ、それとこの馬は逆ショッカーじゃん(笑)。新刊に載っているドレフォンの逆ショッカーは複勝回収率183%だよ。
亀:出走回数が多い馬としては相当高い数字ですね。
今:しかもあまり差が出ない複勝回収率でこの数字だから、かなりだよね。安定してダートの逆ショッカーは走るから徹底的に狙いたい。まぁ僕は休み明けで仕上がりがよく分からなかったから、このレースは予想自体しなかったけど。
亀:それとドレフォンはダートスタートの方が走る産駒が多いです。この仔は久々のダートスタートの短距離戦。ここが最適条件の上に、状態もおそらく近走以上だと分かっていたので。
今:なるほど。以前話したように、ドレフォンは芝の短縮だと忙しくて間に合わないケースが多いんだよね。シンザン記念で激走したウォーターリヒトも追い込みに回って3着だったように、ダッシュ不足から善戦止まりで勝ちきれないケースも多い。だから確かにダートの短縮でも、特に単勝狙いならダートスタートの方がより面白そうだね。同じ休み明けの短縮だと、僕はその前の7Rでリアルインパクト(ジャミーレ)を本命にして取ったよ。
亀:ここはボクは全然ダメでした。一年ぶりの出走で、初ダートでしたよね。よくこんな危なっかしい馬を狙えますね(笑)。
今:これも本にあったリアルインパクトの「買い条件」だよね。ダート短縮は精神コントロール面で相当走る。初ダートだったけど、前走のパドック見るとかなりダート適性の高い馬体だったんだ。ただ、確かに休み明けで初ダートを狙うのは怖さがあるよね。休養前がダート向きの馬体でも、休み明けで筋肉が落ちて硬さも薄れちゃって、到底ダートを走れない状態のパドックでがっかりさせられるパターンも多いから油断は出来ない。
亀:休み明けで馬体が増えるパターンでは、日曜京都7Rのヒロノオオゾラも稼げましたよ。
今:それまで減ってた馬体がちょうどよく戻っているね。
亀:ええ。これもレース前に解説したのですが、休養前が北海道で馬体が減ってヘロヘロだったんですよ。体調が戻った上に、広いコースの方が適性が高いので、これも大幅にパフォーマンスを上げることが読めました。
今:シニスターミニスターの中枠なら安心感もあるしね。1番人気が前走外枠から2番手と揉まれないで好走したマジェスティックウォリアーだから危うさのあったレースだね。
亀:川田騎手のアイルシャインも、ヴィクトワールピサのダート替わりで危なかったです。
今:2番人気のシルバーステートも、初ダートの内枠で揉まれたら危なかったね。芝は今の荒れ馬場がちょうど硬さと合うからシルバーステートは結構怖い状態だけど、ダートだとそれも関係ないしね(笑)。
亀:ではここからは本題に。今回はダノンバラードを取り挙げましょうか。
今:現役時のミニ版みたいな感じだよね。体力で押すタイプになる。古馬の重賞勝ちがAJCCで、宝塚記念でも2着してる馬だから。
亀:ディープ系の中では、芝は非根幹距離の合うパワー型ですよね。お母さんのレディバラードが強く出ています。地方の1800、、2000m重賞を連勝した馬で、中央ではダート1700mを連勝してますから、こういう条件を合う産駒を出しやすいです。
今:ダートを走る強引なスピードが少し弱いんで、短距離だと間に合わないケースも増えてくるしね。
亀:ダート1200m以下はほとんど走っていませんよね。
今:短縮だとより忙しさが加速して、ダート1600m以下はまだ2回しか馬券圏内に入っていないよ。性格的には短縮が嫌いなわけではないから、1700m以上の短縮だと忙しさが薄れて走っているけど。あとパサパサ馬場で短縮のスピード不足を相殺する形も良い。