Mの法則でお馴染みの今井雅宏氏と当サロン主催・亀谷敬正との師弟トークコラム『今井雅宏×亀谷敬正 ~トレンド種牡馬トーク~』。馬券的に美味しい種牡馬の解説、馬券的な活用方法などをデータを交えながら説明いたします。
第93回目のトークテーマは特別編として「桜花賞ステップレース分析」をお届けします。
阪神JF、クイーンC、チューリップ賞、フィリーズレビュー、アネモネSがどういうレースだったのか、師弟によるディープな競馬トークをお楽しみください!
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亀谷敬正(以下、亀):クラシックが始まるので、前哨戦のレース質とか、レベルとかを分析しきましょう。阪神JFはアスコリピチェーノが1着、ステレンボッシュが2着。ノーザンファーム天栄調整馬の1、2着。主流能力が問われました。
今井雅宏(以下、今):ペースが速くて上がりも速い、基礎性能が出やすいレース質だったね。
亀:やや内目の方が有利で、スピード指向でした。アスコリピチェーノ、3着のコラソンビートは、将来的にはマイル以下で活躍していく馬になるでしょうし。
今:人気がなかったからステレンボッシュから予想したけど、タフなレースを経験しつつも、下級条件で鮮度が高かったんだよね。そういった状態のエピファネイア牝馬は馬群も対応する。
今回も休み明けでフレッシュだから、ある程度馬群も対応出来るんで、やや内目の中枠くらいが良いかな。ペースは平均速め。若干掛かりやすいから、入れ込んでないか当日のテンションには注意だけど。
亀:ステレンボッシュは赤松賞から中2週、ステップ的にはタイトでしたが頑張りました。体力面は昨年末から上昇していて、コンデイションも阪神JF当時よりも上昇する可能性はありますね。
今:まだ成長していくタイプとも言えるね。
亀:そうですね。春のクラシックでも上昇しそうですね。
今:逆にここで過度に揉まれたりして凡走したら、オークスで疲労が薄れて走りやすくなるし、馬券的にはどっちかのレースで走るというスタンスが面白いんじゃないかな(笑)。
亀:アスコリピチェーノも桜花賞は合うタイプですね。高速馬場なら阪神JFと似たレース質になるかと。
今:ダイワメジャーは若いうちは真面目に走るしね。入れ込んでの馬体減りがあると体力で走るタイプで嫌だけど。
亀:ただ阪神JFの上位馬の着順はペースや馬場次第でひっくり返ってもおかしくはないと考えてます。
今:前半速くて上がりも速い、上位馬の中では一番レース質が嵌まったのが勝ち馬ではあったもんね。次にクイーンCだけど、このレースも淀みなく流れて速い上がりで決まる基礎性能がそのまま出やすい流れだったね。
亀:クイーンズウォークにはドンビシャの競馬でした。速い流れで外が伸びるという。
今:ブレーキを掛けない競馬だもんね。間隔開けて鮮度があるから、ある程度馬群は対応できる筈だけど、それでも今回もスムーズに越したことはない。タイプ的にもステップ的にも、ごちゃつきすぎない方が良いんで。
亀:今回も合う状況になる可能性はありますよね。軽い馬場になっての外枠が理想です。逆に重い馬場の内枠だと走りにくくなる。血統的にはこれから強くなる要素はあります。
今:将来的な話なら、一番成長力のある馬かもだよね。3着のルージュスエルテは逃げから追い込みの極端な位置取りショックが嵌まった形だった。ハーツクライの血統は精神コントロールが難しいけど集中すると走るんで、このショックはよく利く。今回も注文つけて乗りたいよ。
亀:チューリップ賞はどういったレース質でした?